Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

聖ヨハネ祭の夜(Noche de San Juan, la)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1631年

種類:都会的な同時代劇

補足:聖ヨハネ祭は、聖ヨハネの祝日(夏至の頃にあたる6月24日)に催される祝祭。登場人物の台詞の中に、この戯曲の上演の状況に言及している箇所がある。それによればこの戯曲はモンテレイ伯爵の邸宅で、王家の人々を含む観客を前に上演されたものであり、ロペはこれを5日間という速さで完成させた。

2007年に国立古典劇団(Compañía Nacional de Teatro Clásico)によって上演されたほか、近年に何度か上演されている。

参照元ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 聖ヨハネ祭の前夜。マドリードに住むドン・ルイスの妹ドニャ・レオノールは、侍女のイネスに、向かいの家に住む植民地帰りの騎士ドン・フアンから求婚されていることを打ち明ける。

 

 そこへ、ルイスがフアンをつれて帰宅する。レオノールはひそかに彼らの会話を聴く。ルイスは、フアンの友人ドン・ベルナルドの妹ドニャ・ブランカとの結婚を望んでいて、フアンにブランカとの仲を取り持ってほしいと頼む。

 

 フアンは、ベルナルドに相談するためにルイスの元を去る。レオノールはルイスに、フアンから自分が求婚されていることを話す。ルイスは喜んで彼らの結婚に同意する。

 

 フアンはベルナルドの家に行き、彼の妹ブランカとルイスとの結婚の許可を求める。ベルナルドは同意する。そしてベルナルドはフアンに向かって「ぼくはルイスの妹レオノールと結婚したい」と告白する。

 

 フアンは悲しむが、自分の恋心は胸に秘めておき、ベルナルドとの友情を優先させることに決める。彼はベルナルドとレオノールとの結婚の許可をルイスに求めに行く。

 

 フアンが去った後、ベルナルドの妹ブランカが侍女のアントニアをつれて帰宅する。ベルナルドは、ブランカとルイスの結婚を取り決めたことを告げる。

 

 ブランカはすでにドン・ペドロという青年から求愛されており、ルイスのことを嫌っている。ブランカは兄から押し付けられた結婚話に反発するが、保護者である兄には逆らえない。

 

 フアンから話を聞いたルイスは、ベルナルドとレオノールとの結婚を許可する。そうとは知らないレオノールは、フアンと結婚できると思って幸福感に浸っている。フアンは彼女に真実を伝えることができない。その後、兄からベルナルドとの結婚の話を聞かされたレオノールは怒り、フアンを裏切り者とののしる。フアンは絶望し、セビーリャへと去る決意をする。

 

 ブランカはひそかにペドロと夜に会う約束を交わす。

 

 ベルナルドはブランカに、自分の婚約者であるレオノールと一緒にプラドへ散歩に行ってほしいと頼む。

 

 フアンの従者テーリョが、レオノールにフアンからの手紙を届ける。フアンがセビーリャへ去ってしまうと知ったレオノールは絶望し、バルコニーから身を投げて死のうとする。テーリョは慌ててフアンを呼んでくる。旅行用の服を着ているフアンの姿を見たレオノールは失神する。レオノールが死んでしまったと思ったフアンは嘆き悲しむ。テーリョはその様子を見て主人をからかい、レオノールは正気を取り戻す。レオノールとフアンは駆け落ちする決心をして、そのまま家を出る。

 

 ルイスが帰宅する。イネスは彼に「レオノール様はブランカ様と一緒にプラドへ行かれました」と嘘をつく。

 

 街へ出たフアン、レオノール、テーリョは、聖ヨハネ祭を祝う群衆の中に巻き込まれてしまう。若者たちにからかわれたテーリョとフアンは腹を立てて彼らと争う。警吏がやってきて二人を捕え、投獄する。レオノールはその場から逃亡し、偶然見つけたペドロの家に助けを求める。

 

 ブランカと会うことに失敗したペドロが帰宅し、レオノールを見つける。彼はレオノールに同情し、朝まで家に滞在することを許す。

 

 フアンとテーリョは、警吏に賄賂を渡して翌日解放してもらう。彼らはレオノールを探し、偶然出会ったペドロにレオノールらしき女性を見なかったかと尋ねる。ペドロは用心して、レオノールをかくまっていることを彼らに言わずにおく。

 

 その後、ブランカがアントニアをつれてペドロの家に入っていく。レオノールはバルコニーに立ち、我が身の不幸を嘆く。その声を耳にしたブランカは、ペドロが別の女性と関係を結んだのだと思い込み、怒ってペドロのもとを去ろうとする。レオノールはブランカに事情を説明し、彼女の誤解をとく。

 

 ルイスとベルナルドは、それぞれブランカとレオノールを探しに行く。彼らはフアンの家を訪問するが、女性たちは見つからない。ベルナルドは、ペドロがブランカと駆け落ちしたのではないかと恐れる。フアンとテーリョも彼らに加わり、皆はマントで顔を隠してペドロの家へ向かう。

 

 ルイス、ベルナルド、フアン、テーリョはペドロの家を訪問し、彼を詰問する。そこへレオノールとブランカが現れ、「二人でプラドを散歩していたら、男性たちにつきまとわれ、ここで保護してもらっていた」と告げる。

 

 ルイスとベルナルドは女性たちの説明に納得し、それぞれの婚約を祝おうとする。しかし、フアンはレオノールと、ペドロはブランカとそれぞれ愛し合っていることを知ると、二人はいさぎよく自分たちの恋をあきらめ、彼らを祝福する。テーリョはアントニアと結ばれ、幕となる。

 


"La Noche de San Juan" de Lope de Vega - Dir. Ricardo Zárraga. COMPLETA. Compañía ALAMAR


Fragmento. 'La noche de San Juan' (CNTC, 2007). Centro de Documentación Teatral. INAEM