Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

水車(Molino, el)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1585-1595年

種類:架空の宮廷劇

補足:初期の作品。時代や場所は特に定められていない。

参照元ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 王子アリスティポは、女公爵セリアに恋をしている。セリアがプロスペロ伯爵に手紙を渡しているのを見た王子は、嫉妬に苛まれる。

 

 王子はプロスペロを呼び出し、セリアとの関係を問いただす。プロスペロは王子の怒りを恐れてセリアとの関係を否定するが、王子はプロスペロに一年間宮廷を離れるよう命じる。反発したプロスペロは剣を抜き、両者は険悪な雰囲気になる。

 

 王子はセリアも呼び出してプロスペロとの関係をたずねるが、セリアは否定する。王子はプロスペロが宮廷を去ったと彼女に告げる。

 

 その後、プロスペロに会ったセリアは、宮廷から逃げて身を隠すよう彼に忠告する。二人は首飾りと指輪を交換して互いへの愛を誓う。

 

 王子はプロスペロの首に懸賞金をかけ、セリアの家の周りを監視させる。

 

 国王は、王子が宮廷内で騒ぎを起こしていることに立腹する。王は騒ぎの原因となっているセリアを呼び出す。

 

 セリアは王に「私はプロスペロ伯爵と愛し合っています。けれど私の父である公爵は彼との結婚を許してくれそうにありません」と訴える。王はセリアを助けることを約束する。しかしセリアにひとめぼれをした王は、ひそかにプロスペロを殺そうと企む。

 

 農夫に変装して宮廷から逃亡したプロスペロは、水車小屋のある小川のほとりに着く。粉屋の娘のラウラが現れ、水車小屋とその周囲の土地は公爵とその娘セリアが所有していることを彼に教える。プロスペロは、そこに住めばセリアに会う機会が得られると考え、ラウラに恋しているふりをして彼女を利用し、マルティンという偽名を名乗って水車小屋で働くことにする。

 

 ラウラはマルティン(プロスペロ)に恋し、ラウラに片思いをしている村人のメランポは嫉妬する。マルティン(プロスペロ)は、ラウラの父レリダーノに命じられて小麦粉をセリアのもとへ届けに行く。

 

 王子はプロスペロの偽者を使い、彼を捕らえて投獄したとセリアに信じ込ませる。

 

 マルティン(プロスペロ)は小麦粉を持ってセリアの家へ入ろうとするが、番兵たちに阻止される。そこへセリアが現れ「プロスペロはもう投獄されました」と彼らに告げる。番兵たちはその事実を確かめに王宮へ行き、セリアはマルティン(プロスペロ)と残される。

 

 マルティン(プロスペロ)はセリアに自分の正体を明かし、このまま周囲の目をあざむいて二人でひそかに逢瀬を重ねようと提案する。そこへ王子がセリアを訪ねてくる。マルティン(プロスペロ)は怪しまれないように去ろうとするが、王子がセリアを抱擁しようとしているのを見て、仕事の話をするふりをしながら二人の間に割って入り、王子の邪魔をする。

 

 その後、セリアは喪服に身を包んで王のもとを訪れ、投獄されているプロスペロの助命嘆願をする。王は彼女の訴えを聞いてプロスペロを呼ぶよう家臣に命じる。

 

 しかし家臣は、王子がプロスペロをすでに殺したと報告する。セリアは絶望したふりをする。王は王子の行いに激怒し、王子を王宮から追放する。

 

 マルティン(プロスペロ)は、ラウラに恋しているふりをしていたことを彼女に告白する。ラウラは彼のことをあきらめ、メランポの求愛を受け入れる。

 

 王宮を追われた王子は、水車小屋の近くにたどり着く。偶然マルティン(プロスペロ)に出会った王子は、彼の助けを借りて村人に変装し、パスクアルという偽名を名乗ってセリアに会う機会を待つことにする。

 

 王は、セリアに愛を告白する。しかしセリアは王を拒絶する。

 

 レリダーノは、娘のラウラがメランポと結婚することを領主のセリアに報告する。セリアは彼らの結婚式に立ち会うことを約束する。

 

 メランポとラウラの結婚式が行われる。マルティン(プロスペロ)とパスクアル(王子)も出席する。パスクアル(王子)はセリアの前で自分の正体を明かし、彼女に許しを乞う。しかしセリアはそれを拒む。

 

 王は、王子の婚約者としてフランスから王女フロルデリスを迎える。港から王宮まで移動する途中で、王とフロルデリスは休憩するために、メランポとラウラの結婚式が行われている村にやってくる。

 

 フロルデリスを見た王子は彼女の美しさに魅入られ、セリアを忘れて彼女に恋をする。

 

 セリアはレリダーノに頼んで、村娘の服を着せてもらう。セリアとマルティン(プロスペロ)は、村人のふりをしてメランポとラウラと一緒に結婚式を挙げる。

 

 王子は王の前で自分の正体を明かし、フロルデリスに自ら求婚する。

 

 王子の結婚に満足した王は、セリアのことをあきらめ、彼女とプロスペロの結婚を祝福する。王が「水車小屋で働く人々」に貴族の称号を与えることを約束して幕となる。