Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

追われるラウラ(Laura perseguida)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1594年

種類:架空の宮廷劇

補足:ヨーロッパが舞台であるが、国や都市などは定められていない。男装の女性が登場する。

参照元ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 国王ピランドロは、王子のオランテオを投獄するよう家臣に命じる。ルフィーノ伯爵は王子を塔へ幽閉する。

 

 国王がオランテオを投獄したのは、彼が血筋はよいが貧しい領主の娘ラウラと結婚しようとしていたからであった。国王は、ラウラが王宮内にいることを知り、彼女も捕らえるようにと命じる。

 

 ラウラは友人のレオナルダに、オランテオと数年前から深い関係にあることを告白する(後に、彼女とオランテオとの間に2人の子どもがいることが明かされる)。レオナルダは、王子の秘書のオクタビオに恋していることを彼女に打ち明ける。

 

 オクタビオが彼女たちのもとに現れ、国王がラウラを捕えようとしていることを知らせる。オクタビオはラウラに、従者に変装して逃亡することをすすめる。

 

 従者に変装したラウラは国王に遭遇するが、国王はラウラの正体に気づかず立ち去る。そこへ塔から逃げ出したオランテオが現れ、ラウラが従者に変装していることに気づく。

 

 再び国王が現れ、オランテオと口論を始める。国王はオランテオとの間に子どもをもうけたラウラをふしだらな女性だと罵り、ハンガリー王女との縁談を拒んだオランテオは王子としての務めを果たしていないと非難する。さらに国王は、会ってもいないラウラのことを醜い女性だと断言し、「もしラウラが本当にふしだらな女性であったなら、彼女を捨ててハンガリー王女と結婚する」とオランテオに約束させる。

 

 オランテオは、ラウラの正体を隠したまま彼女を国王に会わせ、王に彼女の美しさを認めさせようと考える。オクタビオは彼に協力することを約束するが、彼もまたラウラの美しさに惹かれる。

 

 王は、オランテオとラウラを別れさせるようオクタビオに協力を求める。ラウラに恋したオクタビオはそれを承知する。

 

 ラウラは、ある軍人に名誉を汚された女性として王の前に現れ、その軍人を訴えたいと告げる。ひと目でラウラの美しさに魅了された王は、彼女の訴えを快諾し、ルフィーノを通じて彼女を口説く。ラウラは王の望みを受け入れたふりをして退出する。

 

 王の前にオランテオが現れ、今の女性がラウラであったことを明かす。恥をかかされた王は激怒し、再びオランテオを投獄する。

 

  オクタビオはオランテオを裏切り、王に協力してラウラがふしだらな女性であるという証拠をでっちあげようと企む。彼はレオナルダにラウラの服を着るよう依頼する。

 

 レオナルダは「ラウラがもう王子を愛していないように王に思わせて、王と王子を仲直りさせよう」と提案する。しかしオクタビオの目的はラウラがふしだらであると王子に思わせることであり、計画が成功すれば王はラウラとオクタビオを結婚させることになっていた。

 

 ラウラに変装したレオナルダがオクタビオの求愛に応じるという芝居をしているのを見たオランテオは、ラウラに裏切られたのだと思いこみ、彼女(レオナルダ)をその場で殺そうとする。事情を知っている王は彼を制止する。オランテオはハンガリー王女との結婚を承諾する。

 

 オランテオはオクタビオをつれてラウラの家へ行き、彼女を激しく罵倒して2人の子どもを彼女から奪う。ラウラは潔白を主張するが聞き入れられず、男性の身勝手さを嘆く。オクタビオは彼女の気を引くために、子どもたちをつれて戻ってくるとラウラに約束する。

 

 2人の子どもは農夫のベラルドとその妻によって、王宮に近いアルバーノ公爵領で育てられることになる。オランテオは子どもたちと別れた後、再びラウラの家へ行く。オクタビオがラウラと会っているのを見て、オランテオは再び彼らの仲を疑う。そこへ王の衛兵たちがやってきてラウラを捕える。

 

 1年後、オランテオとハンガリー王女ポルシアの結婚式が準備される。ラウラは幽閉を解かれた後、サンティアゴ・デ・コンポステーラへ巡礼し、王宮へ戻ってきていた。オクタビオはラウラの優れた美徳を見てさらなる魅力を感じるが、王はまだラウラをうとましく思っていた。

 

 ベラルドが自分の子どもたちを連れているところに遭遇したラウラは、自分が彼らの母親だと名乗って子どもを引き取る。

 

 オクタビオはオランテオに、ラウラとの結婚を願い出る。しかし嫉妬にかられたオランテオはそれを拒否し、オクタビオを王宮から追放する。オクタビオはラウラに直接結婚を申し込み、これはオランテオの意志だと告げるが、ラウラもまた彼との結婚を拒否する。

 

 怒ったオクタビオは、ポルシアの意志だと偽ってラウラを捕えるよう衛兵たちに命令する。しかし、ラウラに同情した衛兵たちはひそかに彼女を逃がす。

 

 ラウラの従者フィネオが現れ、侍女たちがラウラの子どもたちを誘拐したと告げる。度重なる不幸に、ラウラは絶望する。

 

 オランテオはラウラのことが忘れられず、ポルシアに愛情を抱くことができない。すると彼らの前に短刀を持ったラウラが突然現れ、オランテオの目の前で自殺しようとする。彼女がポルシアを殺そうとしているのだと思った王は、ラウラを捕える。

 

 王とポルシアが去った後、オランテオはラウラから真実を聞かされる。オクタビオは、王と共謀して彼にラウラがふしだらな女性であると思いこませたことを告白する。オランテオはオクタビオを許し、ラウラとともに彼女の領地へと向かう。

 

 ラウラがオランテオとともに領地の城に到着すると、城の管理人が彼女に「オクタビオがあなたの財産を奪おうとしたため、侍女たちが子どもたちをつれてここへ避難してきたのです」と真実を知らせる。そこへ王が軍隊を連れて現れ、城を攻めようとする。

 

 オランテオとラウラと子どもたちは、国王の前に姿を現して慈悲を乞う。国王は彼らの結婚を許し、ルフィーノ伯爵の助言に従って自らポルシアに求婚する。ポルシアはそれを承諾する。レオナルダはオクタビオの罪を許してほしいと懇願し、受け入れられる。レオナルダとオクタビオも結ばれて幕となる。