Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

美しきアルフレーダ(Hermosa Alfreda, la)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1596-1601年

種類:架空の宮廷劇

補足:ダルマチア地方(現在のクロアチア)が舞台となる。

参照元ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 ダルマチア王国の国王フェデリーコは妻に先立たれており、子どもはいない。家臣たちは、跡継ぎを得るためにも再婚すべきだと国王に進言する。

 

 国王はクレベス公爵の娘ルフレーダ肖像画を見て、その美しさに魅せられる。王は肖像画のとおり彼女が美しいのであれば彼女と結婚したいと考え、それを確かめるためにゴドフレ伯爵と、老人の騎士ティサンドロをクレベス公爵の家へ行かせる。

 

 クレベス公爵の家を訪問し、アルフレーダに会ったゴドフレ伯爵は、美しい彼女に恋をしてしまう。彼は国王をだまして自分が彼女と結婚しようと企む。ティサンドロは反対し、ゴドフレを思いとどまらせようとする。

 

 ゴドフレは、自分がアルフレーダに求婚しに来たと嘘をつき、喪中なので結婚は内々で行いたいとクレベス公爵に告げる。公爵は彼の言葉を信じ、結婚を承諾する。しかしアルフレーダは結婚に乗り気でない。彼女はゴドフレが不注意で床に落としたフェデリーコ国王の肖像画を見て、その容貌に魅せられていたのである。肖像画には「私はアルフレーダのものである」という書き込みがあった。

 

 アルフレーダに片思いをし続けている青年セランディオは、彼女とゴドフレが結婚すると聞いて悲しむ。セランディオがアルフレーダの侍女フロレーラに愚痴を言っているところへ、ゴドフレとティサンドロが口論しながらやってくる。激しい争いの末、ゴドフレはティサンドロを殺してしまう。

 

 ゴドフレは、たまたまその場にいたセランディオにティサンドロ殺しの罪をかぶせる。セランディオは否定するが、クレベス公爵はセランディオに死刑を命じる。

 

 国王の家臣たちは、アルフレーダに執心する国王の情熱を冷まそうと考え、ゴドフレの愛人である娼婦リサンドラの家へ王を案内する。国王はいやいやながらリサンドラに会うが、そこへゴドフレがやってくる。

 

 王はゴドフレに、アルフレーダ訪問の結果を尋ねる。ゴドフレは「アルフレーダ様はとても醜く、愚かな女性でした」と告げる。王は腹を立て、「おべっか使いの宮廷画家たちは全員追放してやる」と宣言するが、家臣たちは絵画が世の役に立つものであることを主張して王をなだめる。

 

 ゴドフレは自分の愛人のリサンドラを国王に差し出し、アルフレーダとの結婚を許してもらおうと企む。リサンドラはゴドフレの不誠実さをいまいましく思うが、伯爵よりも国王の愛人になった方が得だと気持ちを切り替える。

 

 セランディオは、彼に同情したアルフレーダに逃がしてもらい、山中で農夫として生活する。

 

 計画通りアルフレーダと結婚したゴドフレは、彼女を自分の領地へ連れて帰る。ゴドフレの企みにより、アルフレーダは宮廷から離れた場所で農夫たちとともに粗末な服を着て暮らすことを強いられる。

 

 農夫たちの中にはセランディオがいた。アルフレーダはセランディオの話を聞き、彼が無実であったこと、自分が醜い女性であるという噂が宮廷に流れていることなどを知る。彼女はゴドフレにだまされたことに気づき、彼に復讐する決意を固める。

 

 アルフレーダはゴドフレが落としていった肖像画をセランディオに渡し、その主が誰であるかを確かめてほしいと依頼する。

 

 国王はゴドフレから「リサンドラの心を傷つけたくないので、アルフレーダを宮廷に連れていくことはしません」という手紙を受け取る。王はゴドフレが独りで宮廷に参上することを許可する。

 

 6年が経過し、ゴドフレとアルフレーダとの間には二人の子どもが生まれていたが、アルフレーダは一度も宮廷へ行かせてもらえず、農婦としての生活を強いられ続けていた。セランディオは肖像画の主が国王であることを知り、それをアルフレーダに教える。

 

 ゴドフレは国王とリサンドラの狩猟に同行していた。国王はゴドフレの領地を見たいと望み、ゴドフレはやむなく国王をアルフレーダの住む家へ連れていく。

 

 ゴドフレは先回りしてアルフレーダを隠そうとするが、その試みは失敗する。やむなくゴドフレは国王の前でアルフレーダを農婦として紹介するが、国王とアルフレーダはすぐに互いが自分の恋していた肖像画の主であることに気づく。

 

 国王はゴドフレにだまされたことを知り、怒り狂って彼を追い出す。国王はアルフレーダを抱こうとするが、すでにゴドフレの妻となってしまったアルフレーダはそれを拒む。ゴドフレは王に許しを乞うが、国王はアルフレーダを連れて宮廷へ帰ってしまう。

 

 その後、ゴドフレがティサンドロを殺したことを知った国王は、ゴドフレを投獄するよう命令を出す。嫉妬に狂ったセランディオは国王を殺そうとして捕らえられる。リサンドラは修道院へ入る。

 

 国王はアルフレーダを王宮に迎え入れる。しかしそこへゴドフレが二人の子どもとともに現れ、子どもたちを捨てたアルフレーダを非難して自分の無実を主張したあげく、気を失って倒れる。自分の子どもたちに「父を許してほしい」と乞われたアルフレーダはやむなく夫との復縁を国王に願い出る。

 

 国王はアルフレーダの願いを聞き入れるが、アルフレーダが夫のもとへ行くと彼は死んでいた。国王はその場でアルフレーダに求婚し、彼女の子どもたちも自分が引き取ると告げる。アルフレーダが求婚を受け入れ「結局、王にできないことは何もない」と告げて幕となる。