Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

トレドの粋な娘(Gallarda toledana, la)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1601-1603年

種類:都会的な同時代劇

補足:画家フランシスコ・パチェーコに献呈されている。男装の女性と、その女性に恋する女性が描かれる。

参照元ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 バリャドリードに住む青年ドン・ディエゴ・ダバロスは、トレドに住む評判の美女ドニャ・アナと結婚することになっている。二人は互いのことはまだ何も知らない。

 

 ディエゴはアナとの結婚式を挙げるため、トレドに向かう。彼の従者数名と、アナの従者メンドーサが彼に付き添う。

 

 ディエゴは途中で、ひそかにマドリードに立ち寄ろうと考える。彼は人目につかないよう、夜になるまでカサ・デ・カンポマドリードにあった王室の狩猟場)に身を隠すことにする。

 

 マドリードに住む女性ドニャ・ベルナルダは、兄のドン・レオナルド、従者のティルソアンドロニオ、侍女のロセーラとともにカサ・デ・カンポへ遊びに出かける。

 

 ベルナルダに恋している青年フェリシアーノは、レオナルドが座を外したすきをねらってベルナルダに求愛する。

 

 彼らが去った後、ベルナルダとレオナルドはディエゴに出会う。レオナルドとディエゴはかつてフランドルの戦場でともに戦った仲間であった。ベルナルダはディエゴを家に招く。ディエゴはトレドへの出発を延期して、レオナルドとベルナルダの家に滞在することにする。

 

 メンドーサは先にトレドへ赴き、アナに「ディエゴ様は、急病のためにしばらくマドリードにとどまることになりました」と報告する。気分を害したアナは、彼の話が本当かどうかを確かめるため、男装してメンドーサとともにマドリードへ行く。

 

  困ったメンドーサは、アナをトレド橋で待たせて先にディエゴに会う。彼はアナがトレドで婚約者を待っていると嘘をつき、自分が今の状況を憂えていることを訴える。ディエゴは彼の言葉を無視してベルナルダを口説きに行く。

 

 ディエゴがベルナルダを口説いているのを見たフェリシアーノは怒り、彼に決闘を申し込む。フェリシアーノはディエゴをトレド橋へ呼び出す。

 

 ディエゴはベルナルダに本気で恋していたわけではなく、彼女に求婚する気はないと説明するが、結局二人は剣を抜いて戦う羽目になる。フェリシアーノの友人エスタシオが現れ、フェリシアーノに加勢する。

 

 男装したアナが現れ、ディエゴに加勢しようとする。ディエゴとフェリシアーノは、ひとまず決闘を中断する。

 

 アナはドン・フアンと名乗り、「トレドから出てきて、カラトラバ騎士団の十字勲章を受け取りにバリャドリードへ行く途中、知り合いに会うためマドリードへ寄った」とディエゴに説明する。ディエゴは、フェリシアーノに対抗するためにフアン(アナ)と親しくしておこうと考える。彼はフアン(アナ)にベルナルダを口説くようそそのかし、レオナルドとベルナルダの家に滞在するよう勧める。

 

 ディエゴはレオナルドにフアン(アナ)を紹介し、カラトラバ騎士団の団員と義兄弟になるチャンスだと告げる。ベルナルダとロセーラはフアン(アナ)に夢中になる。

 

 メンドーサは主人のアナに再会して喜ぶ。彼はフアン(アナ)の正体がアナであることは周囲に秘密にしておく。

 

 ディエゴは、ベルナルダがフアン(アナ)に好意を抱いているのを見て、自分が招いた結果でありながら嫉妬を覚えてしまう。

 

 「ベルナルダがトレドから来た騎士と結婚する」という噂をききつけたフェリシアーノが、フアン(アナ)に説明を求める。フアン(アナ)は、それはフェリシアーノに仕返しをするためのディエゴの策略だと彼に告げ、自分がフェリシアーノとベルナルダの仲をとりもつと約束する。

 

 フアン(アナ)はロセーラとベルナルダにそれぞれ「今夜10時にあなたに会いに行きます」と約束する。既成事実を作ってしまえば兄に結婚を許してもらえると考えたベルナルダはそれを承知する。

 

 トレドから、アナの教師のクラリーノと従者のモンタルボマドリードにやってくる。彼らはレオナルドの家を訪れ、ディエゴに結婚の義務を果たすよう催促しにきたことを告げる。

 

 レオナルドがディエゴを呼ぶと、ベルナルダの部屋から彼の返事が聞こえる。ディエゴはベルナルダと夜を共にしたつもりであったが、彼の相手はアナであった。同じく、ベルナルダが寝たと思っていた相手はフェリシアーノであり、ロセーラの相手はメンドーサであった。アナは婚約者の目を覚まさせるためにこれらのことを計画したのだと皆の前で告白する。ディエゴとアナ、フェリシアーノとベルナルダ、メンドーサとロセーラが結ばれる。ディエゴとアナがともにトレドへ向かう場面で幕となる。