Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

フエンテ・オベフーナ(Fuente Ovejuna)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1611-1618年

種類:歴史劇

補足:ロペの最も広く知られている作品の一つ。15世紀にフエンテ・オベフーナ村で起きたとされる事件を描いたもの。邦訳あり。

参照元ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 佐竹謙一訳「フエンテ・オベフーナ」(カルデロン他、岩根圀和・佐竹謙一訳『スペイン中世・黄金世紀文学選集7 バロック演劇名作集』国書刊行会、1994年所収)

 

 カラトラーバ騎士団の若き騎士団長ロドリーゴ・テリェス・ヒロンは、筆頭領主フェルナン・ゴメス・デ・グスマンを自邸に迎える。

 

 カスティーリャ国王エンリケ4世の死後、王の妹のイサベルは姪のフアナ・ラ・ベルトラネーハと王位を争っていた。領主はイサベルに敵対しており、これからシウダー・レアルを征服するつもりであると騎士団長に告げる。騎士団長は領主を支持する。領主の邸宅は、彼の領地フエンテ・オベフーナ村にある。

 

 フエンテ・オベフーナ村の娘ラウレンシアは、領主からしつこく言い寄られている。彼女の友人パスクアーラは、横暴な領主に用心するようラウレンシアに警告する。

 

 村の若者メンゴバリルドフロンドーソが彼女たちに加わり、皆は愛についての議論をする。フロンドーソはラウレンシアに恋をしている。

 

 領主はシウダー・レアルの戦いに勝利し、フエンテ・オベフーナへ凱旋する。村人たちは彼をうやうやしく迎える。

 

 領主は邪な欲望にかられ、パスクアーラとラウレンシアを自邸に招く。二人はそれを拒む。

 

 イサベルはカスティーリャ女王となり、夫のアラゴンフェルナンドとともにカトリック両王となる。イサベルとフェルナンドは、シウダー・レアルが奪われたことを知り、反撃に出る。

 

 フロンドーソはラウレンシアに求愛するが、ラウレンシアの反応は素っ気ない。そこへ狩りにやってきた領主が現れ、ラウレンシアを凌辱しようとする。フロンドーソは弓で領主を脅し、ラウレンシアを危機から救う。

 

 領主は腹を立て、ラウレンシアの父親で司法官のエステバンの元へ行き、村の女性たちへの侮蔑の言葉を吐く。エステバンは村人たちの名誉を守るため、毅然とした態度で彼に反論する。

 

 イサベルとフェルナンドは、騎士団長を追いつめ、シウダー・レアルを包囲する。領主は彼らに対抗するため、フエンテ・オベフーナ村に兵士たちを召集する。

 

 村娘のハシンタが領主の従者に拉致されそうになり、仲間たちに助けを求める。領主が現れたので、メンゴはハシンタを助けてもらいたいと懇願するが、領主は逆にメンゴを捕えて拷問し、いやがるハシンタを連れ去る。ハシンタは領主の従者たちに凌辱される。

 

 ラウレンシアはフロンドーソの求愛を受け入れ、結婚の許可をエステバンから得る。

 

 領主と騎士団長は戦いに敗れ、シウダー・レアルを失う。領主は騎士団長と別れてフエンテ・オベフーナへ戻る。

 

 村ではフロンドーソとラウレンシアの結婚式が行われていた。領主は宴の席に乱入し、フロンドーソを捕縛する。エステバンは彼の行動を非難し、カトリック両王の庇護を求めようと考えるが、領主は彼から司法官の地位を剥奪し、ラウレンシアを連れ去る。

 

 村の男性たちは、エステバンを交えて会議を開く。彼らはカトリック両王に領主を裁いてもらいたいと望むものの、両王が戦争で忙しく、自分たちにかまっていられないのではないかと案じる。

 

 そこへ髪を振り乱したラウレンシアが現れ、村の名誉を自らの手で守ろうとしない男性たちを非難する。男性たちは彼女の言葉を聞いて奮起し、暴君の領主を殺すことを誓う。女性たちも戦いに加わる。

 

 村人たちは、村の名誉とカトリック両王への賛美を叫びながら領主の邸宅に乱入する。領主とその従者たちは殺され、彼らに拷問を受けていたフロンドーソは解放される。

 

 フエンテ・オベフーナ村の反乱の知らせを聞いたカトリック両王は、判事を村に送って事件の首謀者を罰するよう命じる。

 

 判事から「領主を殺した首謀者は誰か」と尋問された村人たちは、あらかじめ打ち合わせておいた通り「フエンテ・オベフーナです」と答える。判事は村人たちを拷問にかけるが、無駄に終わる。

 

 追いつめられた騎士団長はカトリック両王に降伏し、彼らへの忠誠を誓う。両王は騎士団長を許す。

 

 判事が両王にフエンテ・オベフーナで起きたことを報告し、村人300名全員を許すか処刑するかを選ぶしかないと告げる。

 

 ラウレンシア、フロンドーソ、エステバン、メンゴが両王の前に進み出て、事の次第を説明する。国王フェルナンドがすべての村人たちを許し、一時的に村を王室の管轄下に置くことを告げて幕となる。

 

 

バロック演劇名作集 (スペイン中世・黄金世紀文学選集)

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