Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

嫉妬深い女学者(Escolástica celosa, la)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1596-1602年

種類:都会的な同時代劇

補足:トレドおよびアルカラ・デ・エナーレスが舞台となる。アムステルダムで1644年にネーデルラント語版が出版されている。

参照元ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 トレドの街角。アルカラ大学の学生カルデニオは、日頃から女性を軽蔑してきたにもかかわらず、突然フリアという女性に恋をしてしまう。彼はフリアに求愛し、友人のビレーノとともに彼女を家まで送り届ける。しかしビレーノはフリアをあまり信用できないと感じ、カルデニオに用心するよう忠告する。

 

 はたして、フリアにはバレリオという恋人がいた。バレリオはカルデニオが去った後、フリアの家を訪れる。フリア恋しさのあまり引き返してきたカルデニオは、バレリオと会っているフリアを見て嫉妬する。バレリオが帰った後、カルデニオはフリアを非難し、二人は喧嘩をして別れる。カルデニオは絶望する。

 

 ビレーノには、彼が信頼を寄せている女友達のセリアがいる。彼はカルデニオのことを心配し、セリアに相談する。セリアは「カルデニオに別の恋をさせて、フリアのことを忘れさせる」と約束する。

 

 以前セリアに恋していたルシオという青年は、脈がないのをみて彼女に別れを告げる。彼はセリアからもらった肖像画を返すと彼女に約束して去る。

 

 セリアの友人テバンドラは、ファブリシオという兵士に騙されて関係を結び、名誉を傷つけられる。セリアは不実な男に復讐するよう彼女に忠告する。

 

 カルデニオがビレーノにすすめられてセリアに会いに来る。カルデニオとセリアは、会話を交わすうちに互いに惹かれていく。そこへマルシオの従者が肖像画の入った箱を返しに来るが、箱の中身はセリアのつれなさに対する皮肉を意味する石であった。カルデニオはセリアをなぐさめる。セリアと別れた後、カルデニオはビレーノに「フリアへの恋心はもうなくなった」と告げる。

 

 フリアは、カルデニオの気持ちが自分から離れたのを見ると、今度は彼に執着するようになる。バレリオはそれを見て嫉妬する。

 

 カルデニオはアルカラ大学を卒業するため、トレドを去ることになる。カルデニオとセリアは互いに手紙を書くと約束して別れる。

 

 テバンドラはファブリシオに復讐するため、彼に手紙を出すことにする。テバンドラは字が書けないため、セリアが手紙を代筆する。ファブリシオはテバンドラとセリアが自分を殺そうとしていると考え、トレドから逃げてアルカラ・デ・エナーレスへ行く。彼はそこでカルデニオに偶然出会う。

 

 カルデニオがトレド出身だと知ったファブリシオは、テバンドラを知っているかと尋ねる。カルデニオは「それは、ぼくが結婚しようと思っているセリアという女性の友人だ」と答える。ファブリシオは、彼を利用してテバンドラとセリアに仕返しをしようとたくらむ。

 

 ファブリシオはカルデニオの友人レオナルドに、セリアと自分が関係を結んだと話し、テバンドラからもらった(セリアが代筆した)手紙を渡す。カルデニオはレオナルドからその話を聞き、セリアの筆跡で書かれた手紙を見て、彼女に裏切られたと思いこむ。

 

  カルデニオから非難の手紙を受け取ったセリアは、ファブリシオの計略にはまったことを知り、テバンドラとともにあらためて彼への復讐を決意する。セリアとテバンドラは男の学生に変装してアルカラ・デ・エナーレスへ向かい、ビレーノは教師に変装して彼女たちに付き添う。

 

 フリアはカルデニオを追ってアルカラへ向かう。バレリオも嫉妬にかられて彼女の後を追う。

 

 アルカラに着いたセリアとテバンドラは、他の学生たちにからかわれる。カルデニオはそれを見てセリアとテバンドラが男装しているのだと気づき、彼女らを助ける。しかしセリアはファブリシオに復讐するため、その場から逃げ出す。カルデニオは狂乱して彼女を追おうとするが、友人たちは彼の精神状態を心配して引き止める。そこへ現れたフリアはカルデニオを自分の宿へ無理やりつれていく。

 

 マルシオもまたアルカラに来ていた。彼の前に、男装したセリアとファブリシオが現れる。セリアはファブリシオに決闘を挑むが、相手の正体を見抜いたファブリシオはそれを拒む。セリアは彼を臆病者と非難し、テバンドラを騙したことを認める書類に署名するよう要求する。

 

 そこへ、フリアの元から逃げてきたカルデニオが現れる。彼はセリアとファブリシオが一緒にいるのを見て嫉妬し、ファブリシオと決闘するためマルシオに剣を渡せと要求する。しかしテバンドラがアルカラに来ていることを知ったファブリシオは、彼女への愛情に目覚め、彼女を探すためその場から去る。

 

 カルデニオ、セリア、マルシオが残される。マルシオはセリアに、「カルデニオはフリアと手を組んできみを騙したのだ」と嘘をつく。セリアは怒ってその場から去る。

 

 カルデニオの友人レオナルドがフリアに恋心を抱き、バレリオは嫉妬する。

 

 ファブリシオとテバンドラは再会し、和解して夫婦となることを宣言する。テバンドラはセリアとカルデニオの仲を取りもってやり、二人は結ばれる。フリアはバレリオとよりを戻す。マルシオとレオナルドは失恋を受け入れる。全員が喜びのうちにトレドへ向かって出発する場面で幕となる。