Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

ローマの奴隷(Esclavo de Roma, el)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1596-1603年

種類:文学作品に基づく劇

補足:アウルス・ゲッリウス『アッティカの夜』に起源をもつ古代の逸話を題材としている。ライオンと人間の交流を描いたこの逸話は何度も詩や文学の中で取り上げられており、新しいところではバーナード・ショーの戯曲『アンドロクリーズと獅子』、およびそれを映画化した『アンドロクレスと獅子』(1952年)などがある。

参照元ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 古代のティルス(現在のレバノン)。アンドロニオフローラは恋人どうしで、フローラの父親はティルスの統治者ティベリオである。ティベリオはフローラを、同族のカルタゴアリオダンテと婚約させてしまう。フローラは父親に逆らうことができず、アンドロニオは傷心のあまりフローラのもとを去る。

 

 アンドロニオは、カルタゴとローマの間で行われている戦争に参加する。フローラは自分が事故死したとみせかけ、ひそかにアンドロニオの後を追う。

 

 ローマの執政官レントゥロ率いる軍は、カルタゴに近づきつつあった。対ローマ戦に備えて、カルタゴの隊長リシアスは兵を集合させる。兵の中にアンドロニオがいることを知ったフローラは、カルタゴへ向かう。

 

 パン売りの羊飼い娘に変装したフローラは、カミーロルティリオルシオという名の3人のローマ兵に襲われそうになる。レントゥロは兵士たちを叱責し、フローラを助ける。レントゥロはフローラに魅力を感じ、「今夜きみの店へ行く」と約束して自分の槍を彼女に預ける。

 

 フローラはレントゥロの槍を利用してアンドロニオに会うことを思いつく。彼女は槍の先に待ち合わせ場所と「レントゥロの死体を渡す」という言葉を書いた手紙をつけて、カルタゴ軍の陣地へ投げ込む。

 

 手紙を読んだリシアスは、待ち合わせ場所に行くようアンドロニオに命じる。アンドロニオとフローラは再会を果たし、喜び合う。兵士たちに見つかりそうになった二人は、再会の約束をして別れる。

 

 カミーロ、ルティリオ、ポルシオがアンドロニオを捕える。レントゥロは、アンドロニオをカルタゴから来たスパイではないかと疑い、彼の服を脱がせて拷問する。

 

 レントゥロの妻フリアは、拷問されているアンドロニオを見て彼に魅力を感じ、夫を説得して彼を助ける。フローラもまた捕まり、フリアの奴隷になる。

 

 フリアはアンドロニオを手に入れたいと望むが、彼とフローラとが恋仲にある様子を見て激しく嫉妬し、フローラの顔に焼き印を押させる。しかしレントゥロは彼女が以前に見た羊飼い娘であるのに気づいて、彼女を手元へ置くことを決める。

 

 アンドロニオは隙を見て抜け出し、山へと逃げる。彼はフローラを見捨ててきたことに罪悪感を覚え、目の前に現れたライオンの前に身を投げ出して死のうとする。しかしライオンが前足に刺さった矢じりの痛みに苦しんでいるのを見たアンドロニオは、矢じりを抜いてライオンを助けてやる。ライオンは喜び、彼に感謝する。

 

 3か月後、ローマがカルタゴに勝利を収める。レントゥロはローマへ凱旋する。アリオダンテはローマへの服従を誓い、カルタゴの長官に任命される。彼はローマの勝利を祝う祭りのために、猛獣を集める任務を受ける。

 

 アンドロニオは山の中でライオンとともに暮らしていたが、アリオダンテに捕まる。アンドロニオはレントゥロのもとへ帰されることになる。

 

 レントゥロはフローラを口説き続けるが、妻フリアにそれを見られ「部下のオラシオと彼女を結婚させようと説得していたのだ」とごまかす。オラシオはその気になってしまい、フリアもそれを歓迎する。フローラはアンドロニオがもう死んでしまったものと思い、レントゥロから辱めを受けるのを避けるためにオラシオとの結婚を受け入れようと考える。結婚式は祭りの後で行われることに決まる。

 

 アリオダンテが、アンドロニオをレントゥロのところへ連れてくる。アリオダンテはフローラがそこにいるのを見て求婚するが、アンドロニオとフローラは自分たちが互いに愛し合っていることを宣言する。レントゥロはアンドロニオを投獄するよう命じ、「フローラはオラシオと結婚する」と宣言してアリオダンテの求婚を退ける。

 

 フリアはアンドロニオを哀れみ、牢から脱出させようとする。アンドロニオは彼女に感謝しながらも、フローラを失って生きていくつもりはないと告げて牢にとどまる。

 

 祭りの当日、皇帝が見物する中でアンドロニオと一頭のライオンがフォロ(広場)に連れ出される。しかしライオンはアンドロニオに近づき、前足を彼に差し出す。アンドロニオは、それが自分の助けたライオンであることに気づく。両者は抱き合う。驚く皇帝にアンドロニオは彼とライオンとの物語を話す。皇帝は、この出来事の記念に彫像を作らせることを決定し、アンドロニオを自由の身にしてフローラとの結婚を許す。レントゥロ、フリア、アリオダンテも皇帝の決定を受け入れ、恋人たちがカルタゴへ戻されることが決まって幕となる。 

 

 

アッティカの夜1 (西洋古典叢書)

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アンドロクリーズと獅子 (1954年) (角川文庫)

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アンドロクレスと獅子 [DVD]

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