Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

軽蔑への復讐(Desdén vengado, el)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1617年

種類:架空の宮廷劇

補足:ナポリが舞台となる。架空の宮廷劇であるが、都会的な同時代劇の要素も見られる。1617年にマドリード1622年リスボンで上演の許可が下りており、1628年にバレンシアの劇作家が原稿を所有していたことが判明している。

参照元

ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

  ルシンド伯爵ナポリ国王に忠実に仕えているが、ほとんど見返りを得られていない。そのため従者のトミンへの給金も満足に与えられず、トミンはそのことでルシンドに不満を言う。

 

 ルシンドはセリアという女性を誠実に愛しているが、彼の友人のレオナルドは、セリアが他の男性たちともつきあっているようだと話す。ルシンドはそれを信じない。

 

 ルシンドは、セリアの家からフェニーソロベルトが出てくるのを目撃する。ルシンドはセリアに説明を求めるが、セリアは拒否する。

 

 ナポリ国王はリセーナという女性に求愛している。しかしリセーナは「ある人に片思いをしている」と告げて国王の求愛を拒む。

 

 国王はルシンドに探りを入れる。ルシンドは「ある女性に恋をしており、別の女性からは思いをかけられている」と答えるが、女性たちの名は明かさない。国王はトミンにも探りを入れるが、トミンは「ルシンド様から聞き出したいのなら、それなりの報酬が必要です」と告げて国王から報酬を出させることに成功する。

 

 セリアの父バンドロは、複数の男性から贈り物を受け取っている娘の態度を非難するが、セリアは聞く耳を持たない。ルシンドが国王から報酬をもらったことを聞いたセリアは、ルシンドからの新たな贈り物に期待する。

 

 国王はリセーナの片思いの相手がルシンドだと気づき、リセーナに「ルシンドが不慮の事故で死んだ」という嘘の情報を伝える。リセーナは悲しむ。

 

 国王はリセーナにルシンドのことを忘れさせるため、彼女をしばらくだまし続けることにする。国王は自分の計画をルシンドに伝え、ルシンドはそれを受け入れる。

 

 トミンは国王に、「ルシンド様からセリア様への贈り物代を出してください」と要求する。リセーナとルシンドを遠ざけたいと思う国王は、トミンに言われるまま金を出す。

 

 セリアは父に説得され、複数の男性を家に呼ぶのはやめると宣言する。彼女は誰かが求婚してくれるのを期待するが、フェニーソもロベルトも求婚してくれない。セリアはルシンドに求婚させるため、ロベルトに頼んで婚約者のふりをしてもらう。ルシンドは彼らの態度を疑わしく思うものの、結婚を延期してもらうためにセリアに金を渡してしまう。

 

 ルシンドはセリアに「国王のために、しばらく自分は死んだことにしなくてはならない。6日間きみの家にかくまってほしい」と頼む。セリアは、「私の名誉を傷つけることはしないと誓うのなら」と言ってそれを受け入れる。

 

 国王はリセーナに領地を与えると申し出るが、リセーナはルシンドのことを忘れられず、修道院へ入りたいと答える。

 

 ルシンドはセリアのために金を使い果たしてしまうが、セリアは部屋に引きこもって出てこない。嘆くルシンドに向かってセリアは「私が命令するまで一言も口を開かないと誓いなさい。それが守れたらあなたと結婚します」と告げる。

 

 国王は、どうしてもリセーナの愛を勝ち取ることができないと知り、リセーナに真実を告げてルシンドへの恋を応援すると告げる。

 

 国王はリセーナとルシンドを宮廷に呼び出す。ルシンドがセリアとの約束を守って一言も口を開かないので、リセーナは自分がばかにされていると感じる。ルシンドは無礼を詫びるために「洞窟の中に身を隠しているうちに、あまりの静けさゆえに口がきけなくなってしまいました」と紙に書いて彼らに見せる。

 

 国王は「ルシンドを治療できる者には報奨金を与える。ただし治療に失敗した場合は同額の金を払わせる」と公告する。

 

 報奨金のことを聞いたセリアは喜ぶ。彼女は自分の命令でルシンドに口を開かせ、国王から与えられた報奨金を持参金にしてルシンドと結婚しようと考える。

 

 セリアは宮廷に赴き、ルシンドに話をするよう命令する。しかし彼女の意に反して、ルシンドは口を開かない。困ったセリアは「今夜、あなたに私の体を提供する」と申し出るが、ルシンドは応じない。セリアは報奨金と同額の金を支払う羽目になり、フェニーソとロベルトにもふられてしまう。

 

 リセーナがルシンドに話をするよう懇願すると、ルシンドは口を開き、彼女の夫になると告げる。国王がルシンドとリセーナに領地を与え、セリアに支払わせた金をトミンに与えて幕となる。