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Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

サンタ・フェの攻略とガルシラーソ・デ・ラ・ベガの名高き武勲(Cerco de Santa Fe e ilustre hazaña de Garcilaso de la Vega, el )

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1598年以前

種類:歴史劇

補足:ロペが書いた最も早い時期のコメディア『ガルシラーソ・デ・ラ・ベガとモーロ人タルフェの偉業』(1579-83年?)と内容が類似している。1491年にカトリック両王グラナダ王国への攻撃の軍事基地として建設したサンタ・フェが舞台となる。主人公ガルシラーソ・デ・ラ・ベガの実在は疑わしい(同名の詩人やペルーの年代記作家とは別人で、軍人とみられる)。この戯曲では、名門デ・ラ・ベガ家にまつわる伝説とエルナン・ペレス・デル・ブルガルという人物の功績が組み合わされている。

 

参照元

ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 サンタ・フェの野営地で、貴族マルティン・フェルナンデスゴンサロ・フェルナンデス・デ・コルドバ(通称グラン・カピタン)は、イサベル女王に戦況を報告する。若い騎士ガルシラーソ・デ・ラ・ベガは女性たちと語らっている。

 

 イサベル女王は、騎士エルナンド・デル・プルガルとともに兵士たちを見回る。カード遊びをしている兵士や、女性を巡って争っている兵士たちを叱った後、女王は飢えに苦しんでいる哀れな兵士ウルタードに指輪を与えてやる。ウルタードは喜び、モーロ人たちとの戦いで成果を上げることを約束する。

 

 グラナダ王国のモーロ人タルフェは、予言者に「あなたは、天から降りてきた女性を守る若いキリスト教徒に殺されるだろう」と告げられ、怒って予言者を殺す。

 

 マルティン・フェルナンデスとグラン・カピタンはグラナダ王国を攻撃する。タルフェは恋人のアリファを残して戦いに出ていく。アリファはタルフェの友人セリモに、自分が本当に愛しているのはセリモであること、それゆえタルフェの死を望んでいることを告白する。

 

  キリスト教徒はモーロ人に勝利する。イサベル女王が指輪を与えたウルタードは、戦場で華々しい活躍をして賞賛される。

 

 キリスト教徒たちはグラナダの城門の周りに生えているイチジクの木から、イサベル女王のために実を収穫する。そのときタルフェが現れ、アリファのリボンを結びつけた槍を女王の小屋の扉に突き立てて去る。

 

 エルナンド・デル・プルガルはタルフェへの報復として、グラナダ市内に侵入し、モスクの扉に「アヴェ・マリア」の祈りを書いた紙を釘で打ち付けて帰る。タルフェは怒り、その紙を自分の馬の尻尾に結び付ける。

 

  イサベルの夫フェルナンド王がサンタ・フェに到着する。マルティン・フェルナンデスはアリファとセリモを捕え、フェルナンドのもとへ捕虜としてつれてくる。

 

 「アヴェ・マリア」と書かれた紙を尻尾につけた馬にまたがったタルフェが現れ、キリスト教徒との一騎打ちを望む。ガルシラーソが名乗りを上げるが、フェルナンドは彼の若さを考慮してそれを拒む。

 

 ガルシラーソは王の決断を無視して、タルフェに挑む。「スペイン」「名声」が登場し、ガルシラーソを英雄に加えることを表明する。ガルシラーソはタルフェを殺して勝利する。

 

 ガルシラーソに貴族の称号が与えられ、アリファとセリモがキリスト教に改宗する場面で幕となる。