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Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

『復讐なき罰』あらすじ(結末含む)Argumento de "El castigo sin venganza"

『復讐なき罰』(El castigo sin venganza) あらすじ一覧Argumentos

(第一幕)変装したフェラーラ公爵と従者たちが登場。公爵は夜の街へくり出し、娼婦のシンティアの家へ入ろうとする。しかし従者から公爵が来ていると聞かされたシンティアは、「若い頃から女遊びをしていた公爵も、ようやくマントヴァ公爵の娘カサンドラと結婚する決心をしたそうだから、こんな所へ遊びに来るわけがない」と言って信じようとしない。次に公爵はアンドレリーナという女優の歌を扉の外から聴くが、すでに若くない自分が身につまされるような歌詞に気が滅入ってしまい、帰宅することにする。

 公爵の庶子フェデリーコは、従者のバティンとともにカサンドラを迎えに行くが、父の結婚により自分の立場が脅かされるかもしれないと考え、憂鬱になる。そのとき近くの小川でカサンドラと侍女ルクレシアが乗った馬車が転覆する。フェデリーコはカサンドラを、バティンはルクレシアを救出する。カサンドラに同行していたゴンサーガ侯爵カルロスがやってきて、フェデリーコに礼を言う。フェデリーコとカサンドラは互いに魅かれ合うが、義理の親子となる運命を受け入れざるを得ない。

 フェラーラカサンドラの到着を待つ公爵は、身内の反発を避けるためにフェデリーコを裏切って結婚する道を選んだことを姪のアウローラに告白する。愛する息子の心が傷ついたのではないかと案じる公爵に、アウローラは自分とフェデリーコは互いに愛し合っていると告げ、二人が結婚すればフェデリーコの財産は増え、公爵も慰めを得られるだろうと提案する。

 カサンドラとフェデリーコが宮殿に到着し、公爵に迎えられる。カルロスはアウローラを見て、彼女に魅かれる。フェデリーコはバティンと二人きりになると、自分がカサンドラに魅かれていることを認める。

(第二幕)カサンドラは、結婚してからも公爵の放蕩生活がおさまらず、自分がないがしろにされていることを嘆く。いっぽうフェデリーコはカサンドラへの恋心に悩まされているが、公爵は息子の悩みの原因が後継ぎ問題であろうと推測して彼にアウローラとの結婚をすすめる。本心を言えないフェデリーコは、カルロスがアウローラに言い寄っていることを理由にそれを拒否し、公爵は機嫌を損ねて去る。
 アウローラはフェデリーコが急に冷たくなったことを嘆き、公爵と同様にそれが後継ぎ問題のせいだと考えてカサンドラに相談する。カサンドラはフェデリーコと話し合ってみると彼女に約束する。
 カサンドラはフェデリーコに、公爵が自分と夜を共にしたのは一日だけであり、自分に子どもが生まれる望みはないのでフェデリーコが後継ぎになれるだろうと告げる。フェデリーコはカサンドラに、後継ぎ問題で悩んでいるのではなく、かなわぬ恋に悩んでいること、その相手はアウローラではないことを告げて去る。彼の悩ましげな態度を見たカサンドラは、フェデリーコが恋をしているのは自分かもしれないと思い、動揺する。
 アウローラは、カサンドラの協力が得られそうもないとみて失望する。彼女はカルロスと親しくなるふりをしてフェデリーコに嫉妬心を起こさせようと計画するが、フェデリーコはそれを見ても何も感じない。
 公爵はローマ教皇から呼び出され、戦地へ向かう。留守を守ることになったフェデリーコとカサンドラは、不義の罪を犯すことに怯えながらも、恋の情熱に身を任せてしまう。

(第三幕)フェデリーコとカサンドラが道ならぬ関係に陥っている様子を目撃したアウローラは、その事実に怯え、カルロスに相談する。フェデリーコへの愛情をなくしたアウローラは、カルロスの求婚を受け入れる。

 公爵が戦場で華々しい勝利をおさめてフェラーラに帰還する。公爵は、これからは放蕩生活をやめてカサンドラを大切にすると宣言する。フェデリーコはすでにカサンドラへの恋の情熱を失いつつあり、継母との不義の関係が父親に露見することを恐れてアウローラに求婚しようと考える。カサンドラはそれを知って激怒する。

 嘆願書に目を通していた公爵は、フェデリーコとカサンドラとの不義を密告する手紙を目にする。驚愕した公爵は、証拠をつかもうとフェデリーコとカサンドラの会話を盗み聞きする。先の見えない恋はもうやめたいと告げるフェデリーコと、彼の心変わりを非難するカサンドラの会話を聞いた公爵は、二人の不義を確信し、不名誉な事実が世間に知られないように罰を下すことを決意する。

 バティンは、公爵家の人々に見切りをつけ、アウローラに自分をマントヴァへ連れていってほしいと懇願する。アウローラはそれを受け入れる。

 公爵は自分を侮辱した最愛の息子フェデリーコを殺すことを決意するが、彼によればそれは復讐ではなく正義によって下された罰である。公爵はカサンドラを椅子に縛り付け、失神した彼女を布で覆い隠してから、フェデリーコを呼び出して、自分への反乱を企んだ首謀者を殺して来てほしいと告げる。フェデリーコをだましてカサンドラを殺させた後、公爵は宮廷中の人を呼び集め、フェデリーコが公爵家の後継ぎになるためにカサンドラをお腹の中の赤ん坊もろとも殺したと叫ぶ。カルロスは公爵に命じられるまま、フェデリーコを刺し殺す。フェデリーコとカサンドラの遺体が公爵のもとに運ばれ、公爵はアウローラにカルロスとの結婚を命じて幕となる。

 

 

復讐なき罰

復讐なき罰

 

 


El Castigo Sin Venganza


Tráiler de "El castigo sin venganza". RAKATá [2010]