Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

『復讐なき罰』とは

『復讐なき罰(El castigo sin venganza)』は、ロペが書いた悲劇の中でも傑作と評される作品です。直筆の草稿が残されており、その日付によれば1631年に書かれています。初版は1634年にバルセロナで刊行され、1635年には再び彼の戯曲集第21巻に収められて刊行されました。

 

 初版に掲載されたロペ自身による序文には、この劇が宮廷でたった一度だけ上演されたことが記されていますが、その理由は、“読者には関わりのないこと”として伏せられています。この謎めいた表現は、ロペの研究者たちの想像力をさまざまに刺激しています。

 

 義理の母親との不倫や、君主の放蕩生活といった内容が当時のスペイン王室にとって好ましくないものであったというのは事実かもしれません。フェリーペ2世の息子ドン・カルロスに関する噂(これはシラーの戯曲やヴェルディのオペラにも取り上げられています)や、フェリーペ4世の奔放な生活は、たしかに『復讐なき罰』の内容と類似するところがあります。しかし、この戯曲が出版される際は特に問題視されることはなく、その後も宮廷で上演されたということですから、必ずしも王室が上演を妨害したとはいえないようです。

 

 15世紀のフェラーラで起きた事件を素材としてイタリアのバンデッロが書いた小説がもとになっていますが、ロペは自由に想像力を駆使して物語をふくらませ、優れた悲劇に仕上げています。

 

 

参照URL:

BIBLIOTECA DIGITAL ARTELOPE | Colección Emothe

 

『復讐なき罰』を読まれる方はこちらからどうぞ。↓

 

lopedevega.hatenablog.com

『復讐なき罰』には部分訳が出版されています(現在は絶版)。

(*本ブログの翻訳は原文から訳しています。読みやすさを重視しているため、より正確な翻訳を読みたい方は大学書林版をお読みになることをお勧めします。また、本ブログでは原文の解釈の違いから大学書林版と異なる訳になっている箇所もあります。)

 

復讐なき罰

復讐なき罰

 

 

英訳もあります。

Punishment without Revenge (Oberon Classics)

Punishment without Revenge (Oberon Classics)

 

 ロペに関する参考文献:

 

Lope de Vega : pasiones, obra y fortuna del monstruo de naturaleza

Lope de Vega : pasiones, obra y fortuna del monstruo de naturaleza

 

 


Tráiler de "El castigo sin venganza". RAKATá [2010]