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Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

賢者の罰(Castigo del discreto, el)

あらすじデータベース(A~C)Base de datos y Argumentos あらすじデータベース(ジャンル別・都会的な同時代劇)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1598-1601年

種類:都会的な同時代劇

補足:バンデッロの小説を参考にしている。マドリードが舞台となる。男装の女性が登場する。

参照元

ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

  リカルドは、既婚者でありながらイポリタという女性に言い寄っている。彼はイポリタに手紙を書き、従者のピナベルに届けさせる。

 

 ピナベルは、イポリタの返事を持って戻ってくる。イポリタの返事には、「既婚者から言い寄られるのは不愉快だ」と書かれている。ピナベルは、イポリタの返事はもっともだと意見する。

 

 そこへ、イポリタに求婚しているレオネーロが現れる。レオネーロはリカルドに嫉妬し、従者たちをつれてリカルドを襲う。

 

 通りすがりの青年フェリサルドは、リカルドの方が数の上で不利であるのを見て、従者のロベルトとともに彼に加勢する。争いの結果、レオネーロの従者ひとりが負傷する。

 

 リカルドは自宅に戻る。彼の妻カサンドラは、もっと家庭のことを考えてほしいと彼に懇願するが、彼はそれを無視し、自分を助けてくれたフェリサルドにお礼をしようと考え、彼を探しに行く。

 

 フェリサルドは、イポリタの兄アルベルトの客人だった。アルベルトはフェリサルドを手厚くもてなし、妹のイポリタを紹介する。フェリサルドとイポリタは互いにひとめぼれをする。

 

 そこへリカルドがやってくる。リカルドはフェリサルドを夕食に招待する。

 

 レオネーロは、リカルドに加勢した人物がフェリサルドであることをつきとめる。彼はフェリサルドを街から追放するために、自分の従者が負傷がもとで死んでしまったことにする。

 

 フェリサルドは、リカルドとカサンドラの家で夕食をともにする。カサンドラはフェリサルドに好感を持つ。

 

  レオネーロはリカルドに果たし状を書く。いっぽう、カサンドラはフェリサルドに恋文を出す。両方の手紙を任されたピナベルは、それぞれの送り先を間違えて渡してしまう。

 

 リカルドは、初めは妻が自分に宛てた手紙を渡されたのだと勘違いをするが、それがフェリサルドに宛てたものだと気づき、妻の浮気に対する「賢明な罰」を与えようと決心する。彼はフェリサルドのふりをして妻に返事を書く。

 

 フェリサルドの方は、自分がレオネーロに決闘を申し込まれたのだと勘違いをし、アルベルトを連れて果たし状に書かれていた場所へ行く。レオネーロは、リカルドではなくフェリサルドが現れたのを見て戸惑うが、フェリサルドに向かって、自分がイポリタに恋していることを打ち明ける。フェリサルドもまた、自分がイポリタに恋していることを打ち明ける。二人は剣を抜き戦おうとするが、アルベルトがそれを制止し、決闘は延期となる。

 

 ピナベルは、リカルドがフェリサルドのふりをして書いた手紙をカサンドラに渡す。カサンドラは、フェリサルドも自分を愛していると思いこみ、喜ぶ。

 

 リカルドは、トレドへ行くと言ってわざと家をあけ、フェリサルドと逢引しようとする妻を驚かせようと計画する。

 

 レオネーロの従者がフェリサルドに殺されたという話が広まり、警吏たちがフェリサルドを追う。フェリサルドとロベルトは街を脱出する決意をして、イポリタと彼女の侍女イネスに別れを告げる。

 

 リカルドは、フェリサルドに見せかけて夜中にカサンドラの元へ忍び込む。

 

 アルベルトはレオネーロの妹と結婚したいと考え、彼に取り入るためにイポリタをレオネーロと早く結婚させようと考える。イポリタはイネスとともに男装して家を抜け出す。

 

 レオネーロは警吏をつれて、フェリサルドを探しに行く。男装したイポリタを見て、警吏はフェリサルドだと勘違いをして話しかける。警吏はさらに、フェリサルドがほんとうに恋をしているのはレオネーロの妹だと誤解し、それをレオネーロに伝える。

 

 フェリサルドのふりをしたリカルドはカサンドラに向かって、「既婚者のくせに自分に言い寄るなんてあきれる。僕が恋しているのがイポリタなのはわかっているはずだ。イポリタが君に仕返しをしてほしいというから、君に恋しているふりをしていただけだ」と言って去る。落胆したカサンドラは、夫を裏切ろうとしたことを後悔する。

 

 アルベルトは、イポリタがいなくなったことに気づき、彼女を捜索する。

 

 フェリサルドは、レオネーロの従者がほんとうに死んだのかどうか確かめようと決意する。彼を見つけたリカルドは、イポリタとの結婚の手助けをすると言って彼を自宅へ連れていく。

 

 リカルドがフェリサルドを連れてきたのを見たカサンドラはあからさまに不機嫌になり、なんとかフェリサルドを泊めさせないように夫を説得しようとする。フェリサルドはなぜカサンドラが自分に対して怒っているのかわからず、困惑する。

 

 リカルドはカサンドラの言葉を聞き入れず、フェリサルドを家に泊めると言って出ていく。二人きりになると、カサンドラはフェリサルドに非難を浴びせる。

 

 そこへアルベルトがやってきて、「イポリタを返せ」とフェリサルドにつめよる。さらにレオネーロがやってきて「妹を侮辱した責任をとれ」とフェリサルドを非難する。

 

 フェリサルドは状況が全く理解できず、途方に暮れる。しかしリカルドとイポリタが現れて、すべての種明かしをする。

 

 フェリサルドとイポリタが結ばれる。リカルドはカサンドラに、彼らの結婚の立会人になるよう促す。ロベルトとイネスも結ばれて幕となる。