Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

本気の遊び(Burlas veras, las)

ロペへの帰属:ほぼ確実

執筆年代:1620-26年

種類:架空の宮廷劇

補足:イタリアのシチリア島が舞台となる。ロペの作品群の中では、高貴な身分の女性とその秘書との恋愛を描く「秘書のコメディア」のグループに属する。

参照元

ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 シチリア島の王女セリアは、最近、夫のミラノ大公に先立たれたばかりである。彼女は実家のシチリアへ戻り、寂しく日々を送っていた。父親アルベルトは、彼女を早く再婚させようと考えるが、セリアは「まだ夫を忘れられないし、結婚はほんとうに愛する人とだけしたい」と言ってそれを断る。

 

 ウルビーノフェリサルドは、肖像画で見たセリアの美しさに惹かれ、シチリアへやってくる。フェリサルドは、セリアが愛する男性としか結婚する意思がないということを聞き、彼女に本心から愛されるまで自分の身分を隠しておこうと考える。フェリサルドの従者オタービオは、セリアの秘書ルヘーロの信頼を得れば彼女に近づくことができるだろうと助言する。

 

 セリアの憂鬱な気分をなぐさめるため、宮廷で詩の朗読会が開かれる。ルヘーロは侍女のフローラを想って書いた恋愛詩を朗読する。しかしそれを聞いたセリアは不機嫌になる。

 

 ルヘーロが、セリアとカラブリアエドゥアルドとの結婚話をアルベルトが進めていることを伝えると、セリアは怒ってルヘーロを叱責する。ルヘーロはセリアがこの結婚に乗り気でないことをアルベルトに伝えるが、アルベルトはあきらめず、ルヘーロに「セリアをその気にさせてくれれば、お前が長い間帰りたがっていたスペインへ帰してやろう」と言う。

 

 フェリサルドはルヘーロの前でひと芝居を打ち、彼に恩を売ることに成功する。フェリサルドがセリアに恋をしていることを聞かされたルヘーロは、セリアが絵画愛好家であることを教える。フェリサルドは画家に変装し、セリアのおつきの画家として雇われる。

 

 セリアはルヘーロをフローラから遠ざけるため、別の侍女ラフィーナにルヘーロを口説かせる。しかしセラフィーナがルヘーロを口説き始めると、セリアは嫉妬を覚える。セリアは初めて、自分自身がルヘーロに恋をしていることに気づく。

 

 ルヘーロの従者ファビオは、ふさぎこんでいるセリアに、気晴らしのための新しい遊びを提案する。適当に選んだ相手に、恋をしているふりをするというゲームである。セリアはルヘーロを選び、ゲームのふりをして本当の恋心を語る。

 

 ルヘーロはファビオに「よけいなことをして、セリア様とフローラとの間にトラブルを起こすな」と言うが、ファビオは意味ありげに「あなたが身分をあきらかにすれば、どうなるでしょうね」と答える。

 

 フェリサルドは、わざとセリアの醜い肖像画を描いて、エドゥアルドのもとに届けようと考える。ルヘーロは彼に協力し、自分がその絵を届ける役目を引き受ける。

 

 ルヘーロとセリアは、恋のゲームを続ける。ファビオは、セリアが本気でルヘーロに恋しているのだろうとルヘーロに告げる。ルヘーロも次第にセリアを真剣に愛するようになる。

 

 フェリサルドが描いたセリアの醜い肖像画を見たエドゥアルドは、セリアとの結婚を断ろうとする。事情を知らないアルベルトは怒る。

 

 ルヘーロは、自分との身分の違いがセリアの心を苦しめていることを知り、彼女に自分のほんとうの身分を告白する決心をする。

 

 ルヘーロはセリアに自分の身の上を話す。「私はスペインの貴族の次男です。私はある女性に恋をしていましたが、その女性は私の兄の従者に凌辱されてしまいました。私はその従者を殺しましたが、そのため兄に敵視され、父は心労のため死にました。私は故郷を追われてシチリアへ逃れ、あなたの秘書として6年間過ごしてきたのです」

 

 ルヘーロの友人ドン・フェリックスバルセロナからシチリアへ到着する。フェリックスはルヘーロに、兄のバルセロナ伯が死に、ルヘーロが後継者となったことを告げる。ルヘーロはフェリサルドに自分の身分を打ち明け、セリアを愛していることを告白する。

 

 エドゥアルドがシチリアへやってきて、セリアとの結婚を断った理由をアルベルトに説明する。フェリサルドがわざと醜い肖像画を描いたことがあきらかになる。肖像画とはまったく違う美しいセリアの顔を見たエドゥアルドは考えを変え、セリアに求婚する。

 

 セリアはエドゥアルドの求婚を退け、ルヘーロと結婚することを宣言する。ルヘーロは、自分が新しいバルセロナ伯となったことを告白する。アルベルトは二人の結婚を認める。エドゥアルドとフェリサルドは、フローラかセラフィーナとの結婚を勧められるが、怒ってそれを断る。