読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

二人の夫との結婚(Boda entre dos maridos, la)

あらすじデータベース(A~C)Base de datos y Argumentos あらすじデータベース(ジャンル別・都会的な同時代劇)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1595-1601年

種類:都会的な同時代劇

補足:ボッカッチョの『デカメロン』第十日第八話の物語に基づいている。マドリードとパリが舞台となる。

参照元

ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 ラウロフェーボサラマンカ大学の学生である。彼らの父親は友人同士で、彼らもまた無二の親友である。ラウロはマドリード出身で、フェーボはフランスのパリ出身である。

 

 ラウロは大学の休暇中に故郷のマドリードへ帰り、ひそかに恋人のファビアに会いに行く。フェーボはラウロに同行し、ラウロとファビアを会わせるのに協力する。ラウロとファビアが話をしている間、フェーボはファビアの妹のセリアと話をする。セリアはフェーボに惹かれる。

 

 ラウロはファビアに、友人としてフェーボを紹介する。フェーボはファビアを見たとたん恋に落ちてしまう。

 

 ファビアとセリアの父親プルデンシオが物音を聞きつけてやってくる。ラウロとフェーボは逃げる。プルデンシオは、逃げ遅れたラウロの従者ピナベルを尋問する。

 

 翌日、プルデンシオはラウロの家を訪問し、ラウロに前夜の出来事の説明を求める。ラウロは真実を述べ、ファビアと結婚したいと申し出る。ラウロはそのかわり、サラマンカ大学での学業を放棄することを約束する。ファビアにはアンドロニオという求婚者もいたが、プルデンシオはラウロとファビアとの結婚を了承する。

 

 フェーボは、ラウロが自分との友情よりも恋愛を優先したこと、そして自分が友人の妻となるべき女性に恋してしまったことを嘆く。

 

 フェーボは病気になる。ラウロは心配し、彼が回復するまで自分とファビアとの結婚を延期すると宣言する。憔悴したフェーボはラウロに、自分がファビアに恋をしてしまったこと、しかし恋よりもラウロへの友情の方を優先したいと思っていることを告白する。

 

 ラウロは、ファビアとの結婚よりも友人の健康の方を気づかい、フェーボにファビアを譲る決心をする。すでに結婚の契約は取り交わしてしまったので、ラウロはファビアとの初夜の際に、ファビアに知られぬようフェーボが寝室に入って彼女と交わることを提案する。

 

 ラウロとフェーボは計画を実行する。しかし事情を知らないピナベルが介入したために、真実がばれそうになる。ラウロとフェーボは口裏を合わせてその場を乗り切る。

 

 そこへフェーボの父親が急死したという知らせが入り、フェーボは急遽パリへ戻らねばならなくなる。ラウロとフェーボは、ファビアの実質的な夫がフェーボである以上、ファビアもフェーボに同行させなくてはならないと考える。ラウロとフェーボがファビアに真実を告白すると、ファビアは彼らに騙されたにもかかわらず、彼らの友情をほめ、フェーボとともにフランスへ行くことに同意する。ファビアの家族に真実を隠しておくため、フェーボとファビアはセリアもパリまで同行させることにする。

 

 突然ファビアがフェーボやセリアとともに家を出ていってしまったので、父親のプルデンシオは驚く。アンドロニオは彼らの後を追い、パリへ向かう。ピナベルから、ファビアが実質的にフェーボの妻となってしまったことを聞き出したプルデンシオは、ラウロに騙されたと思い立腹する。ファビアの親類たちは、名誉を傷つけられた復讐として、ラウロの父親を殺す。ラウロもまたアンドロニオの兄を殺したため、マドリードから逃亡する。ラウロはフェーボを頼ってパリへ向かう。

 

 パリへついたアンドロニオは、フェーボの妹のドレーナをめぐってギードという男と決闘し、殺害してしまう。

 

 パリに到着したラウロとピナベルは、強盗に襲われ、身ぐるみはがれてしまう。ラウロはなんとか逃げ出し、偶然フェーボと出会うが、フェーボはラウロに気づかず通り過ぎてしまう。ラウロは落胆する。

 

 ラウロは独りでさまよい、洞窟を見つけてそこに身を横たえる。しかしそこにはアンドロニオが隠したギードの死体が置かれていた。翌日、ラウロと死体を発見した兵士たちは、ラウロをギードの殺人犯として捕まえる。

 

 殺人犯として人々の前に引き出されたラウロを見たフェーボは、それが自分の親友であることに気づき、ラウロを救うために自分こそが犯人であると名乗り出る。彼の行いの気高さにうたれたアンドロニオは、自分がギードを殺したことを白状する。彼らの行いに対し、国王から特赦が言い渡される。フェーボとファビア、ラウロとセリア、アンドロニオとドレーナが結ばれて幕となる。