Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

ドン・ベルナルド・デ・カブレラの不運(Adversa fortuna de don Bernardo de Cabrera, la)

ロペへの帰属:否定されている

執筆年代:1634年以前

種類:歴史劇(悲劇)

補足:贋作の『ロペ・デ・ベガのコメディア12作品』に収録されている。現在はミラ・デ・アメスクア作とされている。内容は、アラゴン王ペドロ4世時代の史実に基づく。

参照元

ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 ドン・ベルナルド・デ・カブレラドン・ロペ・デ・ルーナは友人だが、サラゴサにやってきてからの二人の運命は対照的である。ベルナルドは戦いで手柄を立てて、アラゴン王ペドロ4世の姉妹ビオランテと婚約した。しかしロペは、ドロテアという老女に騙されて財産を巻き上げられ、戦いでも満足な結果を得られていない。

 

 サン・フアン祭の夜、ロペはドロテアから金を取り戻すため宮廷へ出向く。ビオランテはトラスタマラ伯爵の姉妹レオノールと一緒に、ベルナルドが来るのをバルコニーで待っていた。ロペはバルコニーの下で国王の楽師たちと口論になり、楽師のひとりを殺してしまう。女性たちはロペをベルナルドと見間違える。さらに、死体を発見したベルナルドがビオランテに会わずに去ってしまったため、ビオランテは立腹して彼との結婚を拒否する。ベルナルドはビオランテの心変わりの理由がわからないまま嘆き悲しみ、宮廷を去って修道院に入る。

 

 ロペや国王の強い要望によって、ベルナルドは宮廷に戻る。しかしレオノールはベルナルドと結婚しようという野望を持ち、ビオランテに彼の悪い噂を吹き込む。また、国王の弟カルロスは謀反を企て、ベルナルドを仲間に入れようとする。ベルナルドはそれを拒否する。しかし国王は、ベルナルドが裏切ったと思いこむ。同時に、ベルナルドが国王の楽師を殺したという噂が流れる。国王は彼の財産を没収し、宮廷から追放する。

 

 ベルナルドは生活に困窮するが、ロペは以前彼が自分に用立ててくれた金を返し、変わらぬ友情を誓う。ベルナルドが以前助けてやった農夫も、彼の恩に報いようとする。彼は、カルロスが送った刺客が狩りの最中に国王を殺そうとしているらしいと告げる。ベルナルドは王を助けようと決心する。

 

 ベルナルドは刺客から国王を守ろうと、変装して国王が狩りをしている森へ侵入する。しかし、国王の家臣たちに見つかって、逆に刺客の疑いをかけられる。ロペは彼の潔白を訴えるが、聞き入れられることはなく、ベルナルドは処刑される。

 

 偶然、孫をつれてサラゴサへやってきたベルナルドの父親サンチョは、息子の首が街でさらされているのを見る。彼は嘆きつつも、国王に息子の埋葬の許可を願い出る。彼はまた孫に向かって、宮廷で異例の出世をするということがいかに危険であるかを教える。ベルナルドの残した手紙や人々の証言によって、彼が国王に忠誠を誓っていたことを知り、国王はベルナルドから没収した財産をすべてサンチョに渡すことにする。人々はみな、忠実な騎士であったベルナルドの死を悼む。国王はロペにビオランテを妻として与えようとするが、彼はレオノールと結婚する。