Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

マドリードの鉱水(Acero de Madrid, el)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1606-12年、おそらく1608-12年

種類:都会的な同時代劇

補足:男装の女性、女装の男性が登場する。

 参照元

ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 ベリーサリサルドは互いに好意を持っているが、ベリーサの口うるさい叔母テオドラがいつも彼女を見張っているので、なかなか親しくなることができない。リサルドの親友リセーロは、二人の恋を応援している。

 

 ベリーサはこっそりとリサルドに手紙を渡して、二人で会うための計画を伝える。まずベリーサが病気になったふりをする。リサルドと彼の従者ベルトランは医者に変装し、彼女ににせの診断を下す。ベルトランは、「ベリーサは貧血なので、鉄分の入った水を飲ませ、健康のためにせっせと散歩をさせるべきだ」とベリーサの父プルデンシオに告げる(タイトルの『マドリードの鉱水』はこれに由来している)。

 

 ベリーサは治療のためと称して散歩に出かけ、首尾よくリサルドに会う。リセーロも応援に来ている。しかし、やはりテオドラがベリーサにしつこくつきまとい、 リサルドと接近するのを邪魔しようとするので、リセーロは二人を助けるためにテオドラを口説くことにする。テオドラはまんざらでもなく思い、彼と話をす る。その間にリサルドとベリーサは逢瀬を楽しむ。

 

 ベリーサの家に滞在している従兄弟のオクタビオが彼女との結婚を望み、プルデンシオも賛成する。それを知ったベルトランは、テオドラがリセーロを好きになったことを利用して、彼女を仲間に引き込む。

 

  リセーロの恋人マルセーラは、彼がテオドラを口説いたことを知って怒り、腹いせにフロレンシオという青年とつき合い始める。リセーロはマルセーラにすべてを打ち明けるが、マ ルセーラは自分への愛情より友情を優先するリセーロへ不満をぶつける。

 

  プルデンシオは、ベルトランが偽の医者ではないかと疑い始める。テオドラはリセーロに騙されていたことを知って怒る。リサルドはマルセーラとリセーロと仲直りさせることに成功するが、そのためにフロレンシオの怒りを買う。

 

 ベルトランはベリーサの侍女レオノールと話しているところをプルデンシオに見つかり、ベリーサを誘拐しようとしていると誤解されて拷問される。ベリーサはレオノールの協力を得てひそかにベルトランを逃がし、ベリーサは男性、ベルトランは女性に変装して、リサルドの家へ逃げ込む。

 

 フロレンシオが、すべての事実をプルデンシオに暴露する。プルデンシオはリサルドの家へ乗り込み、彼を非難する。リサルドは彼を欺いたことは詫びるが、ベリーサを誘拐しようと考えたことはないと主張する。ベルトランは変装を解き、リサルドとベリーサの結婚を認めない限り、ベリーサの居所は教えないとプルデンシオに告げる。プルデンシオがやむなくそれを受け入れると、男装していたベリーサが正体を明かす。リサルドとベリーサ、リセーロとマルセーラ、ベルトランとレオノールが結ばれて幕となる。