Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

『復讐なき罰』に関する補足とおわび・本ブログについての若干の説明

 次回の翻訳の候補に挙げていた『復讐なき罰』について、補足とおわびを記しておきます。

 このブログでは、ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳していると明記しています。しかし『復讐なき罰』については一部が翻訳された書籍が存在します。これまでそれに言及しなかったことをおわびするとともに、ここでご紹介しておきます。

 

ローペ・デ・ベガ(岩根圀和訳注)『復讐なき罰』大学書林 昭和61年初版

 

復讐なき罰

復讐なき罰

 

*現在は絶版となっているようです。

 大変失礼いたしました。

 

 これは大学書林からスペイン語の教材として出版されたシリーズのうちの1冊で、これのほかにもカルデロンの『サラメアの村長』、ギリェン・デ・カストロの『シドの青春時代』、ルイス・デ・アラルコンの『疑わしき真実』といったスペインのコメディアの翻訳(もしくは抄訳)があります。

 

 岩根圀和訳『復讐なき罰』では、第一幕の梗概と、第二、第三幕の翻訳が掲載されています。第二、第三幕の原文と訳注もついていますから、原文を読みたい人にはおすすめです。

 岩根先生の訳文は非常に典雅です。私はミーハーなので、私の訳文ではおそらくもっとくだけた感じになるでしょうね・・・

 

 全訳はまだ出ていないとはいえ、すでに抄訳があるのに、本ブログであらたな翻訳を掲載してよいのか?と迷ってもいます。ロペによる原作には著作権は発生しませんから、私なりの翻訳として原文から訳したものなら掲載してもよいのでしょうが、「専門性を保証するものではない」とトップページで断っているように、私はスペイン文学の専門家ではありません。スペイン文学をきちんと学びたい方は、まずは書籍で出ているものを読まれることをおすすめします。過去記事で紹介した文献などもご参照ください。

 

lopedevega.hatenablog.com

 

 このブログでは、私自身の力の及ぶ限りで、原文になるべく忠実でありつつ、適度に現代的でわかりやすい訳文を掲載したいと思っています。(初めのころに訳した『アマルフィ 公爵夫人の執事』では、読みやすい原文テキストがなかったため主に英訳にもとづいて訳し、第二幕の最後のウルビーノの長い台詞を思いきって削ったりしてい ます。いずれ余裕ができたら直してみたいです。)

 専門家の翻訳でもないものを読んで信用できるのか?読む意味はあるのか?という読者の考えは当然あると思います。あまり質の高いものを提供できなくてロペにも読者にも申し訳ないですし、素人が出しゃばっているという後ろめたさもあるのですが、それでも私はある程度の意味はあるのではないかと思っています。なぜなら、ロペの作品は純粋に面白いからです。ロペの知名度が日本で低いことを思えば、不正確ではあるとしてもこのブログで少しでもロペの存在を知ってもらうことで、私の希望はなかば果たされると言えます。読者の方には、このブログがあくまでひとりのロペファンによって作られたものであることを承知していただいた上で、楽しんでいただければと思います。勝手ながら、どうぞよろしくお願いいたします。