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Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

田園生活の賛美

 ロペはマドリードの刺繍職人の家に生まれた、典型的な都会っ子でした。彼がソネットの中で「美しきバビロン(Hermosa Babilonia)」と呼んだマドリードは、洗練された文化をもつ街であると同時に、享楽的で欺瞞に満ち、妬みや中傷が当たり前のように飛び交う、過酷な場所でもありました。

 

 ロペは、田園に住む人々に人間としての本来のあるべき姿を見ようとしていたように思われます。彼は『フエンテ・オベフーナ』で、領主の不当な扱いに対し団結して戦う村の住民を、『ペリバーニェスとオカーニャの騎士団長』で、自分と妻の名誉を守るために騎士団長を殺す農民のペリバーニェスを、それぞれ正義の担い手として描きました。

 

アマルフィ公爵夫人の執事』でも、公爵夫人とアントニオとの間に生まれた子どもたちを愛情込めて育てるのは、アントニオの領地に住む農家の夫婦です。それは公爵夫人の兄のフリオを激怒させることになりますが、ロペの描き出す世界においては農村は人間にとって最も健全な環境なのだと言うことができるでしょう。

 


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