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Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

お知らせ:➀『バレンシアのらんちき騒ぎ』翻訳公開します②ロペ・デ・ベガ邸宅博物館訪問記

 ようやく『バレンシアのらんちき騒ぎ』の翻訳が終了しました。これから少しずつ公開していきます。待っていてくださった方も、そうでない方も、楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 初めは英訳サイトを参考にしながら訳そうと思っていたのですが、意外とこれがおおざっぱな訳で、ロペの好きな『狂えるオルランド』の登場人物の名がアーサー王伝説の騎士の名に変えられていたり(英語圏の人々にはそのほうが親しみやすいからでしょう)、結末が現代劇風に脚色されていたりして、これをそのまま日本語訳するわけにはいかないな、と感じました。さいわい、かなり原文に忠実なフランス語訳のサイトが見つかったので、それを参考にしました。

 フランス語訳は、ほんとうに原文に忠実でわかりやすいのですが、劇として上演するには、いささか台詞がぎこちないかもしれません。私としては、原文にできるだけ忠実でありつつ、上演もできそうな翻訳にしたいと思っているので、英語訳のおもしろさとフランス語訳の正確さの中間くらいをめざしました。

 

英訳サイト:

http://emothe.uv.es/biblioteca/textosEMOTHE/EMOTHE0230_MadnessInValencia.php

フランス語訳サイト(原文対訳):

http://emothe.uv.es/biblioteca/textosParalelo/EM0204/

 

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 マドリードセルバンテス通りにあるロペ・デ・ベガ邸宅博物館

 

 さて、9月10日にマドリードロペ・デ・ベガ邸宅博物館に行ってきました。

www.esmadrid.com

 内部を見学するには事前にメールで申し込んでおく必要があります。指定の時間に集合し、ガイドの説明をききながら館内をグループで見学します。

 ロペが実際に住んでいた邸宅は、その後持ち主が代わるごとに改築されていたようですが、王立アカデミーの所有になってから17世紀当時の建築を再現したものになりました。多くの家族や使用人とともにこの家に住んでいたロペの暮らしぶりをうかがうことができます。

 館内で撮影した写真は公開できないのですが、グーグルマップで「casa museo lope de vega」を検索し、ストリートビューを使うと、邸宅の内部のほとんどを見ることができます。

 

 スペイン語による解説は部分的にしかわからなかったのですが(頼めば英語でもやってくれるようです)、その中で知ったのは、アロンソ・デ・コントレーラス(Alonso de Contreras)という人物の存在でした。

 軍人、あるいは冒険家として波瀾万丈の生涯を送った彼は、ロペの友人であり、この邸宅に8か月以上滞在しました。彼は自叙伝を残しましたが、それは当時の軍人の生活を伝える貴重な資料となっています。スペインで人気の 『アラトリステ』なども、彼の自叙伝を参考にしているのでしょう。

 ロペ邸宅博物館の来客用寝室には、アロンソの滞在をほのめかすように、マントや剣がベッドの上に置かれていました。

http://casamuseolopedevega.org/es/la-casa-museo/dependencias/el-cuarto-de-huespedes-o-del-capitan-contreras

 

 

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