Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

男まさりの女性

ルーベンス ≪アマゾン族の戦い≫

1618年

ミュンヘン、アルテ・ピナコテーク

Web Gallery of Art, image collection, virtual museum, searchable database of European fine arts (1000-1900)

 

 ロペは『当世コメディア新作法』において、女性の男装は非常に喜ばれるものであるが、服装は品位を落とさない程度にすべきだと述べています。ロペのコメディア460作のうち、男装の女性が登場するコメディアはほぼ4分の1にあたる113作だと結論した論文があります。それによれば、男装する女性の設定は次の6タイプに分類できます。

 

1.女性が恋人や夫についていくために、男装して家を出る。

2.女性が、自分の名誉を傷つけた相手に復讐するために男装する。

3.女性の生命が脅かされそうになり、身の安全のために男装する。

4.女性の性格がきわめて男勝りであるため、それにつり合う格好として男装している。

5.冒険好きで好奇心旺盛な女性が、気まぐれで男性に扮装している。

6.女優が、まだひげの生えていない若い男性を演じる。

 

 ロペは『テーベの馬上試合とアマゾンの女王』『男のいない女たち』などのコメディアでは、アマゾン族の女性たちを描いています。女性戦士というモチーフでは、イタリアではアリオストが『狂えるオルランド』の中で女性の戦士ブラダマンテを、タッソが『エルサレム解放』でイスラム教徒側の女性戦士としてクロリンダを創造しています。ロペの創造した女性戦士の特徴を挙げるとすれば、強く、誇り高く、加えて恋愛にも情熱的であるところでしょう。

 

関連リンク(スペイン語の論文):

Persée

http://dadun.unav.edu/bitstream/10171/22703/1/ActasJISO2011_05_Cabrero%20%281%29.pdf