Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

才女の魅力

 La traición en la amistad / María de Zayas y Sotomayor; versión y dramaturgia Mariano de Paco Serrano | Biblioteca Virtual Miguel de Cervantes

マリア・デ・サヤス

『裏切られた友情』1618-32年頃

 

 『ばかなお嬢様』では、オタービオやラウレンシオの台詞の中に、女性教育に関する当時の男性の意見がかいま見えるところが興味深いです。

 

オタービオ 女なんて、もともと口がうまいんだから、
 抽象的な観念についてしゃべらせたりしたら、どうなることか?
 私はニーセのそういうところに、うんざりしているんだよ。
 私の結論はこうだ。
 女は気立てさえよければ、知識などは、後から身につければいい。(第一幕)

 

オタービオ ニーセも詩を書いているんだが、私はそれが気に入らん。
 心配するのは当然だろう?
 あの子がそんなものを書いたら、
 世間が大笑いする女性版ドン・キホーテが生まれるだろうからな。(第三幕)

 

オタービオ 私は常々、娘を節度ある女性にするには
 ほどほどの教育をしておけばよく、
 それ以上の知識を与えるのは不要だという意見に賛同してきた。(第三幕)

 

ラウレンシオ ぼくはきみに恋をした。
 でもそれは、きみに助言をしてもらうためじゃない。
 きみに、難しい本を読んでもらうためじゃない。
 審問所で、ぼくを弁護してもらうためでもない。
 ぼくはきみに、無邪気なままの女性であってほしかった。
 だって、無邪気な妻というものは、
 夫にとって、勲章みたいなものなんだから。(第三幕)

 

 いっぽう、リセオやドゥアルドやフェニーソなどは、こぞってニーセの知性を賞賛しています。

 

 ロペ自身は、マリア・デ・サヤス(María de Zayas)など、文才のある女性たちを著作の中で紹介し、賛辞を捧げてもいるようです。