Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

Guardian Angel

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スルバラン≪聖アロンソ・ロドリゲスの幻視≫(部分)

王立サン・フェルナンド美術アカデミー所蔵

 

 次回翻訳しようと思っているのは『守護天使(La buena guarda)』です。ロペの宗教劇の代表作です。開始するのはまた数か月先になりそうですが、カトリックの国スペインならではの、聖と俗の雰囲気をあわせもった面白い戯曲です。

 ティルソ・デ・モリーナの『不信心ゆえ地獄堕ち』、カルデロンの『驚異の魔術師』など、スペイン黄金世紀の代表的な宗教劇に比べると、ロペの宗教劇はいまひとつ宗教的な深みに欠けているかもしれません。ロペの作風は人間味にあふれていますが、現世を越えた世界を描くときは少々紋切型になるのです。とはいえ、『守護天使』においては、人間の本質的な感情である恋愛と、聖職者としての使命感との葛藤が緊張感をもって語られており、この二つの感情の板挟みとなって苦しむ修道女クララを中心に、彼女を愛する人間のフェリックスと、神の子キリストが敵対するという、キリスト教的な三角関係が成立しています。

 下訳はできているので早く作業に入りたいところですが、ちょっと忙しくなるので、一気に翻訳をアップできる時期まで我慢して待つことにします。春ごろに再開できると思うのですが。すみませんがどうぞお待ちください。