Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

身分違いの恋:『アマルフィ公爵夫人の執事』と『農場の番犬』

 コメディアにおいては「名誉」をテーマにすると人気が出る、というのがロペの持論だったようです。『アマルフィ公爵夫人の執事』に当時の身分制度への批判がこめられているとは、あまり考えないほうがいいのかもしれません。まだまだ近代には程遠い時代に書かれたものですから、身分制度自体を否定するような内容は書けなかったでしょう。

 

 同じ時期に書かれた喜劇『農場の番犬』(稲本健二による邦訳あり。牛島信明編訳『スペイン黄金世紀演劇集』名古屋大学出版会、2003年)に登場する女伯爵ディアナは、秘書のテオドーロが侍女のマルセーラと付き合っているのを知って猛烈にやきもちを焼くのですが、彼女の場合はアマルフィ公爵夫人のように、身分が自分より低い男性と結婚しようという気持ちはないようです。


 同じような設定でここまで雰囲気の違う悲劇と喜劇を書き分けるところが、エンターテイナーとしてのロペの腕前なのだと感心させられます。


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