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Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

受け身の男性

私が現在参照しているロペの専門書は、最近出版されたフェリーペ・B・ペドラーサ・ヒメネス(Felipe B. Pedraza Jiménez)の『ロペ・デ・ベガ “自然の怪物”の情熱、作品、運命(Lope de Vega; Pasiones, obra y fortuna del "monstruo de naturaleza")』で…

ロペと猫

『ガトマキア(猫の戦争)』 ロペ・デ・ベガ原作 エクトール・マヌエル・ビダル監督による舞台作品(ウルグアイ、2011年) Podcast: El Garagje de UNI Radio, programa 7: GATOMAQUIA : UNI Radio 『ばかなお嬢様』の中で、侍女のクララが主人のフィネアに…

登場人物の名前

ロペ・デ・ベガ『恋する才女』登場人物リスト 『ロペ・デ・ベガのコメディア集第3巻』1653年版 *ベリーサ、フェニーサ、ドリステオなど、風変わりな名前が多い。 http://www.cervantesvirtual.com/obra/la-discreta-enamorada/ ヨーロッパの人名は伝統的に…

グラシオーソ(gracioso)の役割

ロペ・デ・ベガ 『人前では愚かだけれど、本当は賢い娘』冒頭のページ (『ロペ・デ・ベガのコメディア集第21巻』1635年) *「ガラーン(galán)」「ダマ(dama)」「グラシオーソ(gracioso)」「従者あるいは侍女(criado,criada)」など、それぞれの登場…

才女の魅力

マリア・デ・サヤス 『裏切られた友情』1618-32年頃 『ばかなお嬢様』では、オタービオやラウレンシオの台詞の中に、女性教育に関する当時の男性の意見がかいま見えるところが興味深いです。 オタービオ 女なんて、もともと口がうまいんだから、 抽象的な観…

ト書きは最低限

『ロペ・デ・ベガ戯曲集第14巻』(1620年刊行)より 『バレンシアの寡婦』第一幕のページ (Biblioteca Virtual Miguel de Cervantes) ロペの戯曲では、ト書きがかなり少ないです。早書きのロペにとって、いちいちト書きを書いている間が惜しかったのかもし…

フアン・ラティーノについて

Juan Latino 作者: José Vicente Pascual González 出版社/メーカー: Editorial Comares 発売日: 2007/05 メディア: Perfect この商品を含むブログを見る 『ばかなお嬢様』の中で、オタービオが娘のニーセに、フアン・ラティーノの話を聞かせる台詞がありま…

ロペと女優ヘロニマ・デ・ブルゴス

『ばかなお嬢様』ロペ自筆の配役リスト ロペが『ばかなお嬢様』を執筆していた時期は、二度目の妻(最初の妻イサベル・デ・ウルビーナとは死別)フアナ・デ・グアルドが出産が原因で死んだ年と重なります。フアナは、宮廷にも食材を提供していた肉の卸売業者…

ラウレンシオはピグマリオンか?

バーン=ジョーンズ≪ピグマリオンとイメージ:心は欲する≫1878年 バーミンガム美術館 『ばかなお嬢様』は、バーナード・ショーの戯曲『ピグマリオン』(映画『マイ・フェア・レディ』の原作、1912年)のような、ピグマリオン神話のロペ流の翻案だという見方…

フィネアの選択

フィネアは最後にラウレンシオとの結婚をオタービオに許されますが、オタービオとしてはしかたなく認めたというところでしょう。『アマルフィ公爵夫人の執事』の第一幕で、農家の息子ドリストが恋人のバルトーラを妊娠させてしまったと嘘をつき、両親がしぶ…

ラウレンシオの誤算

『ばかなお嬢様』は、ロペ・デ・ベガが生きた時代のマドリードを舞台としています。第一幕でリセオがイリェスカスの街についてトゥリーンに説明する台詞、レアンドロが、生き馬の目を抜くようなマドリードでの生活をリセオに語る台詞、ラウレンシオが経済力…