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Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

ハンガリーの王冠と不当な復讐(Corona de Hungría y la injusta venganza, la)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1623年 種類:架空の宮廷劇 補足:ロペが、1598-1603年に書いた『イギリスの裁判(Los pleitos de Inglaterra)』に多少の変更を加えて書き直したものである。現在のセルビアのベオグラードが舞台となる。 参照元: ARTELOPE. …

勇気を阻む不運なし(Contra valor no hay desdicha)

ロペへの帰属:ほぼ確実 執筆年代:1620-35年 種類:歴史劇 補足:アケメネス朝ペルシャの創立者キュロス2世の青年時代を描く。古代のペルシャが舞台となる。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega 若い村人キュロスは…

ガルシア・デ・パレーデスとフアン・デ・ウルビーナの争い(Contienda de García de Paredes y el capitán Juan de Urbina, la)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1600年 種類:歴史劇 補足:ディエゴ・ガルシア・デ・パレーデスとフアン・デ・ウルビーナは、ともにイタリアにおける戦いで手柄を立てた軍人であるが、劇中ではならず者として描かれている。16世紀前半のイタリアが舞台となる…

フェルナン・ゴンサレス伯爵(Conde Fernán González, el)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1606-12年 種類:歴史劇 補足:カスティーリャの実質的な建国者とされるフェルナン・ゴンサレスの生涯を描く。10世紀のスペインが舞台となる。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega 10…

どうぞご勝手に(Con su pan se lo coma)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1612-15年 種類:農村を舞台とした同時代劇 補足:ラミロ2世時代(10世紀)のレオンが舞台となる。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega 農夫のフィラルドは、レオン近郊の山中に住んで…

貴族間の競り合い(Competencia en los nobles, la)

ロペへの帰属:議論の余地あり 執筆年代:1593-1603年 種類:都会的な同時代劇 補足:カトリック両王の時代のトレドが舞台となる。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega 貧しい騎士ドン・フアンはドニャ・フアナに恋…

“騎士団長殺し”を描いたもの

作家の村上春樹氏は、最近出版された『騎士団長殺し』についてのインタビューで、「騎士団長殺しというタイトルが、まず最初にあった」と述べています。騎士団長は、モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』の登場人物であり、村上氏はこのオペラを聴く…

コルドバの騎士団長たち(Comendadores de Córdoba, los)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1598年以前 種類:歴史劇 補足:初期の作品。カトリック両王がグラナダ王国を滅ぼした1492年のコルドバが舞台となる。夫婦間の名誉と復讐を扱ったこの時代のスペインの戯曲の中でも、最も凄惨な内容のもの。フアン2世の治世下…

神のいない街(Ciudad sin Dios, la)

ロペへの帰属:否定されている 執筆年代:不明 種類:不明 補足:ロペの作品をアンドレス・デ・クララモンテが改作したものという説が有力である。Artelopeのデータベースには現在、執筆年代、種類、あらすじなどが掲載されていない。 参照元: ARTELOPE. Ba…

“残酷王”ペドロ1世を描いたもの

カスティーリャ王ペドロ1世(1334-69年、在位1350-69年)は、多くの王族や貴族を処刑したことから“残酷王”という異名をもっています。しかしそれは正義のために厳格さをもって臨んだ結果だとして、支持者側からは“正義王”という名もつけられました。 青池保…

確かなものより疑わしきものを(Cierto por lo dudoso, lo)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1612-24年 種類:都会的な同時代劇 補足:14世紀のカスティーリャ王ペドロ1世と、その異母弟であったエンリケ・デ・トラスタマラを主人公としているが、内容はほぼ同時代劇である。アンダルシア地方のアデランタード(前線総督…

ウィーン包囲とカール5世の援軍(Cerco de Viena, y socorro por Carlos Quinto )

ロペへの帰属:議論の余地あり 執筆年代:1598-1603年 種類:歴史劇 補足:1529年のオスマン・トルコによるウィーン包囲を題材としている。キリスト教およびハプスブルク家礼賛の要素が強く、オスマン・トルコは邪悪な存在として描かれている。 参照元: ART…

派生作品

ジャック・ブランシャール 《アンジェリカとメドーロ》1630年代初め? メトロポリタン美術館 http://www.metmuseum.org/ 16世紀前半にイタリアで刊行されたアリオストによる叙事詩『狂えるオルランド』はたいへんな人気を博し、ヨーロッパ各国の文学に影響を…

トレムセンの包囲(Cerco de Tremecén, el)

ロペへの帰属:議論の余地あり 執筆年代:1595-1603年 種類:歴史劇あるいは架空の宮廷劇 補足:北アフリカのトレムセンが舞台となる。カトリック両王時代(15-16世紀)の北アフリカにおけるキリスト教徒とイスラム教徒の攻防を背景にしているが、史実に基づ…

サンタ・フェの攻略とガルシラーソ・デ・ラ・ベガの名高き武勲(Cerco de Santa Fe e ilustre hazaña de Garcilaso de la Vega, el )

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1598年以前 種類:歴史劇 補足:ロペが書いた最も早い時期のコメディア『ガルシラーソ・デ・ラ・ベガとモーロ人タルフェの偉業』(1579-83年?)と内容が類似している。1491年にカトリック両王がグラナダ王国への攻撃の軍事基…

ロドモンテの嫉妬(Celos de Rodamonte, los)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1596年以前 種類:文学作品に基づく騎士道物語的な劇 補足:ロペが好んだアリオストの叙事詩『狂えるオルランド』から派生した作品のひとつ。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega タタ…

アルジェの捕虜たち(Cautivos de Argel, los)

ロペへの帰属:議論の余地あり 執筆年代:1599年 種類:歴史劇 補足:アルジェとバレンシアが舞台となる。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega バレンシア王国に住むモリスコ(イスラム教からキリスト教への改宗者)…

Q.L.Q.Q.

『復讐なき罰』冒頭ページ 『最高の劇作家および詩人によって今日までに世に出された最も偉大な12のコメディア』(1647年、リスボンで刊行)第43葉 El castigo sin vengança : tragedia. Quando Lope quiere quiere / [de Lope de Vega Carpio] | Biblioteca…

出生の事情

『復讐なき罰』の登場人物フェデリーコは、フェラーラ公爵が結婚前に愛人に産ませた息子という設定です。ロペは、高貴な家の庶子として生まれた主人公がたどる運命を、さまざまなコメディアの中で描いています。『ラ・アルデウエラ』『庶子ムダーラ』『人前…

復讐なき罰(Castigo sin venganza, el)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1631年 種類:架空の宮廷劇 補足:ロペによる悲劇の代表作のひとつ。自筆の草稿が残る。15世紀にフェラーラで起きた事件に基づいてバンデッロが書いた小説の翻案を参考にしている。二幕、三幕の邦訳あり。 参照元: ARTELOPE. …

『復讐なき罰』あらすじ(結末含む)Argumento de "El castigo sin venganza"

(第一幕)変装したフェラーラ公爵と従者たちが登場。公爵は夜の街へくり出し、娼婦のシンティアの家へ入ろうとする。しかし従者から公爵が来ていると聞かされたシンティアは、「若い頃から女遊びをしていた公爵も、ようやくマントヴァ公爵の娘カサンドラと…

百年の恋も冷める

『復讐なき罰』は、名誉を何よりも重視する社会が人間に負わせた悲劇を描いているとも言えますが、この悲劇はまた、それぞれの登場人物の心の弱さが招いたことのようにも見えます。 公爵は、カサンドラと結婚した後も、放蕩生活と縁を切ることができません。…

名誉の掟

『復讐なき罰』は、夫婦間の名誉問題を扱った悲劇のひとつです。ひとたび妻の不貞行為が明るみに出れば夫の名誉は著しく損なわれ、二度と回復しないというのがフェラーラ公爵の言う“名誉の掟”であり、君主という立場上、そのことは断じて避けなければなりま…

『復讐なき罰』とは

『復讐なき罰(El castigo sin venganza)』は、ロペが書いた悲劇の中でも傑作と評される作品です。直筆の草稿が残されており、その日付によれば1631年に書かれています。初版は1634年にバルセロナで刊行され、1635年には再び彼の戯曲集第21巻に収められて刊…

復讐なき罰(13/13)(終)

バティン (アウローラに) アウローラ様、 ゴンサーガ侯爵と結婚なさるそうですね。 それとも、すでに結婚なさったとか? お二人でマントヴァへ行かれるのなら、 どうか、私もつれていってください。 アウローラ どうして? 驚いたわ、バティン。 フェデリ…

復讐なき罰(12/13)

カサンドラ (懸命に感情を抑えて) 驚きました。あなたのお言葉でなければ、 信じられないところです。 公爵 私はフェデリーコの申し込みを受け入れた。 結婚式は明日、執り行う予定だ。 カサンドラ それは、アウローラの気もち次第でしょう。 アウローラ …

復讐なき罰(11/13)

公爵 (次の書類に目をやる) これは封がしてあるな。 (開封しながら) みすぼらしい男が、ひどく怯えた様子で これを渡すものだから、 気になって、引き留めようとしたんだが… (読む) “公爵、あなたの家の中をよくご覧ください。 あなたの留守中に、フェ…

復讐なき罰(10/13)

(カサンドラとルクレシアが登場。) カサンドラ (ルクレシアに) もう戻ってきたんですって? ルクレシア はい。 カサンドラ (落ち着かない様子で) こんなに早く? ルクレシア お供の人たちを置いて、 とんで帰ってらっしゃったんですよ。 奥様に会うた…

復讐なき罰(9/13)

第三幕 (宮殿の中。アウローラとゴンサーガ侯爵カルロスが登場。) アウローラ (興奮した様子で)本当のことなの! 侯爵 信じられない話だ。 (辺りを見回して) だれかに聞かれるとまずい。 (アウローラに) 自分がなにを言っているか、わかっているのか…

復讐なき罰(8/13)

バティン (去っていく二人を目で追いながら) あんなに堂々と 手をつないで行くなんて! フェデリーコ (気に留めない様子で) 相思相愛なんだろう。いいじゃないか。 バティン あなたがそんなことを? フェデリーコ だったら、どう言えばいい? バティン …

復讐なき罰(7/13)

フェデリーコ (悩ましげに) インディアス*1に棲むペリカンを獲るとき、 腕のいい狩人は、 その巣の周りに火を放つそうです。 すると親鳥は樹の上から降りてきて、 巣の中の雛鳥たちを助けようと、 くるったように羽をばたつかせます。 炎を消そうとしたつ…

復讐なき罰(6/13)

(カサンドラとアウローラが登場。) カサンドラ それで、泣いているのね? アウローラ カサンドラ様、 フェデリーコが理由もなく、 私を嫌って無視したりするわけは ないじゃありませんか。 彼は、私がゴンサーガ侯爵に 恋をしているっていうんです。 私が…

復讐なき罰(5/13)

第二幕 (宮殿の中。カサンドラとルクレシアが登場。) ルクレシア いまのお話には驚きました、奥方様。 カサンドラ (陰鬱な表情で) 「奥方様」なんて呼ばれても、 「ご愁傷様」って言われているような気分よ。 卑しい人間として扱われるような 悲しみを負…

復讐なき罰(4/13)

公爵 こっちに来てくれ、アウローラ。 (アウローラを抱擁する。) 不安と焦燥の闇の中にいた私を、 おまえはまさに曙の女神アウローラとして 明るい光で照らしてくれた*1。 私の心に慰めと、 太陽のようにすばらしい助言を与えてくれた。 私は鏡の中に自分…

復讐なき罰(3/13)

ルクレシア あんたは、結婚してるの? バティン (嬉しそうに)なんで、そんなことを訊くんだ? ルクレシア あんたが結婚してるなら、 奥さんに訊けばいいのにと思って。 バティン 今の言葉には傷ついたな。 おれがだれなのか、わかってるのか? ルクレシア …

復讐なき罰(2/13)

(森の中の小道。旅行用の優美な服を着たフェデリーコ伯爵と、バティンが登場。) バティン (川を眺めているフェデリーコに) 私には、ご主人様の態度が理解できませんよ。 こんな柳の木の下で、のんびりとひと休みですか? フェデリーコ様、あなたはとても…

復讐なき罰(1/13)

読む前に『復讐なき罰』について知りたい方はこちらからどうぞ。↓ lopedevega.hatenablog.com 登場人物 フェラーラの公爵 フェーボ(公爵の従者) リカルド(公爵の従者) シンティア(娼婦) フェデリーコ伯爵(公爵の庶子) バティン(フェデリーコの従者…

『復讐なき罰』の翻訳を掲載します

諸々の事情で多忙な日々が続き、翻訳が遅れていましたが、ひとまず『復讐なき罰』第一幕の訳がほぼ終了しました。これから数回に分けて掲載します。第二、第三幕についても、あまり掲載まで間があきすぎることのないよう翻訳を進めていくつもりです。 細々と…

ドラマ『セルバンテス対ロペ』

『復讐なき罰』の翻訳は、諸々の事情で大幅に遅れております。申し訳ありません。 現在、ロペ・デ・ベガの登場するドラマがラジオテレビシオン・エスパニョールのホームページで12月20日まで視聴可能となっています。タイトルは『セルバンテス対ロペ(Cervan…

『復讐なき罰』を翻訳します

あらすじデータベースが『復讐なき罰(Castigo sin venganza, el)』まで来たので、一旦休止し、この作品の翻訳にとりかかります。おそらく数か月かかると思いますが、完成まで気長にお待ちください。 一部の邦訳(絶版)があります。(本ブログでは原文より…

賢者の罰(Castigo del discreto, el)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1598-1601年 種類:都会的な同時代劇 補足:バンデッロの小説を参考にしている。マドリードが舞台となる。男装の女性が登場する。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega リカルドは、既…

あらすじデータベース(ジャンル別)のカテゴリーを作成しました

あらすじデータベースがある程度たまってきましたので、ジャンル別の項目も作ってみました。「都会的な同時代劇」「架空の宮廷劇」「歴史劇」「宗教劇」「その他の劇」の5項目です。 あらすじデータベースはようやく全体の5分の1に達するかどうかというとこ…

カステルビン家とモンテス家(Castelvines y Monteses)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1606-12年 種類:小説に基づく劇 補足:シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』と同じく、バンデッロの小説に基づいて書かれている。イタリアのヴェローナが舞台となる。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos de…

死のうちの婚姻(Casamiento en la muerte, el)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1595-97年 種類:伝説を交えた歴史劇 補足:スペインの伝説上の英雄ベルナルド・デル・カルピオの生涯を題材としたもの。ベルナルドはアストゥリアス王アルフォンソ2世の甥で、フランスの叙事詩『ローランの歌』で知られる英雄…

フランスにおけるカール5世(Carlos V en Francia)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1604年 種類:歴史劇 補足:神聖ローマ皇帝カール5世(スペイン国王カルロス1世)、フランス国王フランソワ1世、教皇パウルス3世が登場する。1538年にフランスとの間で結ばれた「ニースの和約」が描かれている。男装の女性が登…

ベツレヘムの枢機卿、聖ヒエロニムスの生涯(Cardenal de Belén y vida de san Jerónimo, el)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1610年 種類:宗教劇 補足:4世紀に生きた聖人ヒエロニムスの生涯を描く。トリニダード(三位一体)会の修道士であり、王付き説教師で詩人でもあったパラビシーノに捧げられている。大掛かりな舞台装置を使って上演されたもの…

炭焼き娘(Carbonera, la)

ロペへの帰属:ほぼ確実 執筆年代:1620-26年 種類:歴史劇 補足:14世紀、ペドロ1世(残酷王、また正義王とも呼ばれる)治下のセビーリャが舞台となる。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega カスティーリャ王ペドロ…

聖母の司祭(Capellán de la Virgen, el)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1613-16年 種類:宗教劇 補足:7世紀に生きたトレドの大司教聖イルデフォンソの生涯を描く。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega セビーリャの神学校で、イルデフォンソとラミーロとい…

アラゴンの鐘(Campana de Aragon, la)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1596-03年 種類:歴史劇 補足:一度は修道士となったものの、兄たちの死によってアラゴン国王に即位したラミーロ2世が、貴族たちの反抗にあい残酷な粛清を行ったという12世紀の故事(「ウエスカの鐘」)にもとづく。男装の女性…

聖体の騎士(Caballero del sacramento, el)

ロペへの帰属:確実 執筆年代:1610年 種類:宗教劇 補足:宗教劇であるが、歴史劇、宮廷劇の興趣も盛り込まれている。 参照元: ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega シチリアの王マンフレードが、婚約者であるバルセロナ伯の…