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Las comedias de Lope de Vega

17世紀スペインの劇作家ロペ・デ・ベガの未邦訳作品を翻訳しています。Traducciones (relativamente libres) de unas comedias de Lope ineditas en japonés. はじめての方はカテゴリー「このブログについて」からご覧ください。無断転載はお断りいたします。

ガルシア・デ・パレーデスとフアン・デ・ウルビーナの争い(Contienda de García de Paredes y el capitán Juan de Urbina, la)

ロペへの帰属:確実

執筆年代:1600年

種類:歴史劇

補足:ディエゴ・ガルシア・デ・パレーデスとフアン・デ・ウルビーナは、ともにイタリアにおける戦いで手柄を立てた軍人であるが、劇中ではならず者として描かれている。16世紀前半のイタリアが舞台となる。男装の女性が登場する。

参照元

ARTELOPE. Base de datos y Argumentos del teatro de Lope de Vega

 

 ローマに駐留している若いスペイン兵ディエゴ・ガルシア・デ・パレーデスフアン・デ・ウルビーナサムディオは、傍若無人なふるまいで市民たちを怯えさせている。彼らはローマ市民からマントを強奪して楽しむ。

 

 ディエゴらはフルビオという青年を攻撃し、彼の恋人クラリンダを奪う。ディエゴ、フアン、サムディオは、誰の口説き文句がクラリンダを最も喜ばせるかを競うことにする。サムディオはクラリンダの美しさを、フアンは彼女の知性をほめるが、ディエゴはクラリンダの欠点を並べ立てて罵倒する。意外にもクラリンダが気に入ったのはディエゴだった。サムディオとフアンは、女性は不可解だと語る。

 

 市民から通報を受けた警吏が、ディエゴたちを捕えに来る。ディエゴたちは抵抗し、警吏を殺す。

 

 ウルビーノ公爵教皇に対して反乱を起こす。ディエゴらは教皇側の軍隊に加わる。

 

 スペイン人兵士たちの態度の悪さに腹を立てたイタリア人兵士たちは、彼らを貧乏人と罵倒する。激高したディエゴたちはイタリア兵たちを殺してしまう。

 

 クラリンダは粗暴だが強さを持ったディエゴに惚れこみ、結婚を望む。ディエゴはクラリンダが彼に全面的に服従することを要求する。クラリンダはそれを了承するだけでなく、男装して兵士になりすまし、彼の後を追いかける。

 

 教皇軍はモンテフラスコン(モンテフィアスコーネ?)の戦いでウルビーノ公爵軍に勝利する。いっぽう、教皇を援護すべくスペイン国王フェルナンドは、“大総帥(グラン・カピタン)”ゴンサロ・フェルナンデス・デ・コルドバをローマへ送り込む。

 

 ウルビーノ公爵の反乱軍はローマを攻撃する。グラン・カピタンに率いられたスペイン軍は勇敢に戦う。男装したクラリンダも活躍する。

 

 教皇軍は勝利するが、スペイン兵たちが「スペイン万歳」と叫んだことがイタリア兵たちの不興を買う。ディエゴはイタリア人司令官セサルと反目し、決闘の末に殺してしまう。ディエゴは軍によって捕えられるが、見張りの兵を殺して逃亡する。その後ディエゴはウルビーノ公爵の軍に入る。

 

 フェルナンドが死に、カール5世が皇帝に即位する。カール5世はフランスに奪われたパヴィアを奪回すべく、ペスカーラ侯爵の軍を送る。ディエゴとフアンもその軍に加わる。

 

 フアンはディエゴと同じく粗暴であり、侯爵への戦況報告の役目を争って味方の軍人を殺したり、寝返りを促すフランス側からの使者を殺したりする。ペスカーラ侯爵の軍はパヴィアを奪回する。

 

 フアンにひとりの女性が近づき、「あなたの妻は、私の夫と不義密通を犯している」と告げる。フアンは怒りにまかせてその女性を殺し、妻エミリアとその愛人も探し出して殺す。

 

 クラリンダはミラノで戦死する。イタリアの諸都市は同盟を結び、ペスカーラ侯爵はナポリ国王に推挙される。

 

 ペスカーラ侯爵の妻ヴィットリア・コロンナからの手紙が、フアンによって侯爵に届けられる。それを読んだ侯爵はナポリ国王の地位を断り、皇帝に服従することを選ぶ。

 

 カール5世の軍によるローマ劫掠が起きる(スペイン人のせいではなく、ドイツ人とフランス人のせいだと語られる)。

 

 エミリアの兄が、フアンに復讐しようとやってくる。しかしフアンは彼らを返り討ちにして殺す。

 

 ペスカーラ侯爵が死に、彼の武具はそれを最も役立てることのできる人物に譲られることになる。ディエゴとフアンはそれぞれ、自分こそが武具を譲られるのにふさわしい人物であると主張する。

 

 ナポリ副王の前で、ディエゴとフアンは互いに相手の欠点を非難し、自分の美点を強調する。最後にナポリ副王の台詞によって、判定が観客にゆだねられて幕となる。